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1月 21 2021

付郵便送達や公示送達における調査

任意の交渉がまとまらず、または交渉すらできない場合、最終的には訴訟等の法的手続を行うことになります。

訴訟を提起する場合、請求する側である原告が訴状等の関係書類を作成し、裁判所に提出することから始まります。ただ、この時点で裁判所に受付はされているものの裁判が開始されている状態にはなっておらず、訴状等の関係書類が請求される側である被告に到達したときに正式に始まることになります。これを係属といいます。

したがって、被告に訴状等が送達される(被告が書類を受け取る)ということはかなり重要なことなのですが、大企業であればそのような心配は無いものの、被告が個人だったり、社員数名の小さな会社だと留守などで送達されないことが結構あります。特に建物の明渡請求における被告は夜逃げしている場合もあり受け取らない可能性が高い傾向にあります。

 

このように被告に訴状等が送達されて初めて訴訟が正式に始まることになるので、故意に被告が受け取らないような事態を想定して、送達にもいくつかの方法が定められています。

送達の種類については過去にまとめていますので、こちらをご覧ください。 → 想いよ届け!【書類の送達】

 

いくつかある送達の中でも付郵便送達公示送達は、実際には被告が受け取っていないのに受け取ったことにしてしまうというかなり強力な手段であるため、それなりの調査をしなければなりません。

今回は、この調査についてまとめたいと思います。

 

 

1 役所での調査

基本的には被告の戸籍謄本や住民票の調査となります。

私ども司法書士等の士業については、ご依頼いただいた事件に関するものに限り、第三者の戸籍謄本や住民票等を取得することができますので、現住所や前住所等が分かれば比較的容易に調査できます(なお、あくまでご依頼いただいた事件に関するもに限って取得できるだけであり、無制限に取得できるものではありませんし、「住所の調査のみ」というご依頼をお受けすることもできません)。。

 

この点、士業以外の方であっても、正当な理由があれば、第三者の戸籍謄本や住民票を取得することができます(戸籍法10条の2住民基本台帳法12条の3)。

ただし、請求者の本人確認ができる書類(運転免許証等)のほか、請求する理由がわかる疎明資料(貸金請求であれば借用書、賃料請求であれば賃貸借契約書、売掛金請求であれば請求書など)が必要となります。

なお、一般的に貸金請求等で戸籍謄本が必要になるケースは少ないので、通常は戸籍謄本等は取得できませんが、相手方が亡くなっている場合には相続人に請求することになりますので、そのような場合に限り戸籍謄本は取得できることになります。

 

2 現地調査

実際に被告が当該住所にいるのかを確認するために現地調査を行います。

一番確実なのは、訪ねて行って被告と実際に出会えれば、それで終わりです。過去に何度か被告本人がいたことがあり、「裁判所に提出する必要があるので」と説明し、承諾を得たうえで写真撮影をしています。そのときに、「後日、改めて裁判所から書類が届くので、今度は受け取ってくださいね。」と説明するのですが、それでも受け取らない人が多いです。

 

ただ、実際には会えないことが多いため、住所地周辺を調査します。具体的には、電気メーターやガスメーターの状況、郵便受の状況(郵便物が溢れていないか等)、洗濯物の有無、夜間であれば明かりの有無などになります。オートロックのマンションだと建物内には入れませんので、集合ポストや洗濯物、夜間の明かりくらいしかできないことになります。これだと1日では判断できないので、何度か現地調査をする必要が出てきます。

 

また、戸建て住宅の場合は隣家の方にお話しを伺うこともありますし、アパート等であれば管理会社に電話して確認することもあります。

戸建て住宅だと、「〇〇さんと連絡を取りたいのですが、最近隣家の〇〇さんはご自宅に戻られていますか?」という感じで聞くと「いつもは何時頃帰ってきてるよ。」なんて教えてくれることがあります。

賃貸の管理会社においては個人情報の関係もありますので、なかなか詳細は教えてくれないことの方が多いですが、「〇〇〇号室は入居者の募集はされてますか?」みたいな聞き方であれば状況を教えてくれることもあります。

 

いずれにしても、確実な方法がありますので、その都度判断して調べるしか無いですね。

 

3 調査報告書

上記のとおり調査が終わった後に、調査結果を報告する書類を作成します。

裁判所のフォーマットは比較的簡素なものになっていますが、実際にはかなり詳しく記載しています。というのは、この報告書をもって「居住しているか・いないか」を裁判所が判断することになりますので、その判断ができる程度に情報提供をしなければならないからです。

したがって、報告書に加えて写真や取得した資料なども併せて提出する必要もあります。

あとは、裁判所の判断次第となりますが、場合によっては追加調査を指示されることもあります。

 

4 調査会社

ちなみに、このような現地調査等を行う業者さんも存在します。私は依頼したことはありませんが、場所によって3万円から15万円とのことですので、被告が遠方に居住している場合は依頼するメリットがあるかと思います。

 

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1月 04 2021

不動産の強制競売について

債権回収を行う際、当然ですが、まずは相手方と交渉を行い、話し合いによって一括または分割で支払ってもらうことがベストです。結果として、回収できる金額が一番大きく、訴訟費用や強制執行に関する費用がまったくかからないためです。

 

しかし、相手方が交渉に応じない、または交渉をしても合意できない場合は残念ですが、訴訟等の法的手続を執らざるを得ません。訴訟提起後にも訴訟上の和解をすることはありますが、当事務所でお受けしている事件の多くは、相手方が訴訟手続自体を無視して判決まで至ります。

 

ここまで来てしまうとあまり良くありません。

財産があれば、差押えて回収することができますが、訴訟手続を無視するような方に差し押さえができるような財産があるケースはほとんど無いからです。

この点、財産が無かったとしても勤務先が分かるようであれば給料を差押えて回収することができます(ただし、概ね手取り給与の25%です。)。一方、預貯金の口座を差押えても口座にお金が入っていることはほとんどなく、動産執行をしてもめぼしい財産はまずありません。

あとは、繰り返し強制執行を行うか、どうにかして財産を見つけていただくか、粘り強く交渉を続けるか、という話になってしまいます。

 

ところで、上記のとおり判決まで行ってしまうとなかなか全額回収が難しくなるのですが、ほぼ確実に回収できるケースがあります。それが不動産執行(不動産の強制競売)です。

財産価値がある不動産であれば少なくとも数百万円は配当に回ります。そして、当事務所の業務の性質上、数百万円、数千万円の債権回収を行うことはありませんので、まず間違いなく全額回収ができます。

とはいえ、100万円前後の負債のために不動産を失っても良いと考える人は多くありませんので、不動産を持っている人を相手に訴訟手続をする場合は、その時点で和解ができることがほとんどなのですが、稀に不動産をお持ちなのに訴訟手続を無視し、競売手続に進んだケースが何度かあります。当事務所でも、現在進行形で競売手続が進んでいる案件があります。

 

ということで、今回は不動産競売の流れ等についてまとめたいと思います。

 

 

競売申立の前提

 

競売申立を行う前提として、判決等の債務名義を取得している必要があります。

また、当たり前ですが、相手方名義の不動産があることが必要です。

この点、相手方の親族や会社などの第三者名義になっているものは差し押さえることができません。売掛金など会社が相手の場合に社長個人の不動産を差押えたいというお話がありますが、名義が法人と個人では別であるためこちらも差押えることはできません。このような状況で社長個人の財産を差押えるためには、会社に対する債務について社長個人に連帯保証をしてもらっており、かつ、社長個人に対する判決等の債務名義が必要になります。

 

さらに、実質的な問題として、不動産に価値があることが必要です。

例えば、山奥にある土地や建物については、競売になっても価値が無いと判断されることがあり、競売費用にも満たない場合は裁判所の職権で競売が取り消されてしまいます。競売申立の際に70万円以上の予納金等の実費を納めていますので、逆に損失が増えてしまいます(ただし、予納金等の大部分は還付されます。)。

 

また、担保権者等がいる場合も注意が必要です。

もし、不動産の価値が2000万円あったとしても、住宅ローンに関する抵当権や税金の差し押さえなどがあり、抵当権者や差押債権者の債権額が2500万円あるのであれば、結果として1円も入ってこないことになりますので無意味です。もっとも、不動産の価値を正確に算出することは難しいですし、住宅ローンの残債額や税金の滞納額などを事前に調査することはできませんので、不動産業者に相談したり、借入時期や差し押さえの内容を見て推測するしかありません。

例えば、住宅ローンを組んだのが20年前であれば返済によりかなり減っていると思いますが、数年前だとほとんど減っていないと思います(返済方式の主流である元利均等払だと借入当初の数年はほとんどが利息に充当されています。)。また、税金の差押えについても、役所が県税事務所であれば自動車税や県民税、商売をされている方であれば事業税や消費税になり、商売をされている方だとかなりの額になることが予想されます。市税事務所であれば、固定資産税や市民税等であり、かなりざっくりですがある程度推測することができます。

 

このような担保権や差し押さえの有無に関する情報は不動産の登記事項証明書を取得することによって調べることができます。

なお、当事務所では、任意売却や差押関係に強い不動産業者と提携しておりますので、こちらを相談しながら進めていきます。

 

申立てから配当まで

 

競売手続のキモは上記がほとんどであり、いったん申立てをしてしまえば、あとは裁判所(及び執行官)が主導して進めてくれますのであまりやることはありませんが、不動産を強制的に売却してしまうという相手方にとってかなりのダメージとなる手続ですので、極めて慎重に手続は進むこととなり時間がかかります。

ざっくりとした流れとしては、①申立て → ②開始決定 → ③現況調査と評価 → ④入札や開札 → ⑤代金納付 → ⑥配当 となり、早くても半年程度、長いと1年程度かかります

配当の時点で利息等を計算した「債権計算書」を裁判所に提出し、あとは競売申立に要した費用などを含めて配当され、終了となります。

 

なお、申立ての時点で少なくとも70万円の予納金に加えて、登記事項証明書等の必要書類の取得費用や差し押さえの登記のための登録免許税などの実費もかかりますので、予納金と合計すると申立て時点で72万円~75万円程度の費用がかかりますが、大部分は配当の中で返ってきます。

 

和解による取下げや任意売却による終了

 

競売の申立てをしたとしても、必ず強制的に売却されるわけではなく、途中で終わることもあります。

①取下げ

競売手続中に相手方から全額を一括で支払う等の打診があり、和解して取り下げることがあります。上記のとおり最低でも半年以上はかかりますので、和解で解決できるのはベストですし、相手方としても不動産を失わなくて済むのでどちらにとっても良い結論になります。なお、競売手続に要した費用も合わせて支払ってもらわないと和解しませんので、債権者が損をすることはありません。

 

②任意売却

任意売却とは、競売ではなく通常の売買で不動産を処分することを言います。一般的に競売だと価格が低くなる傾向がありますので、任意売却によって少しでも高く売りたいというケースもありますし、競売だと誰が落札するかは分からないので、相手方が今後も使用するために相手方の親族等が買い、その親族から賃借して居住し続けたいとの理由で、競売申立後に任意売却になることがあります。

この場合も、上記の和解と同様に、任意売却の際に競売申立費用も含めて全額を一括で支払ってもらいますので、競売手続が進むよりもこちらの方が良い結果となります。

 

 

 

そもそも当事務所が行う業務の相手方が不動産を持っていること自体が少なく、さらには競売になっても配当が得られるようなケースは極めて少ないため、なかなか不動産競売まで進まないのが実情ですが、もし該当する場合は、ある程度時間がかかるというデメリットがあるものの、手続に乗せられるようであればほぼ確実に全額回収できるのでかなり良い結果が期待できます。

 

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12月 25 2020

年末年始の業務時間について

 

 

コロナに始まり、コロナに終わるという過去に経験がない1年となりましたが、なんとか今年1年を無事終えることができそうです。今年1年、たくさんのご依頼をいただきまして誠にありがとうございました。

当事務所の年末年始の休業については以下のとおり予定しております。誠に申し訳ございませんが、事務所にお越しいただいてのご相談やお電話での簡単なご相談などにつきましては、年明け1月4日以降に対応させていただくこととなります。なお、決まった日時では無いものの、実際には休業としている日時でも事務所にいることがありますので、メールでのご相談やご連絡については、メールの内容を確認させていただき次第、随時返信させていただきます。

 

令和2年12月28日午後6時まで 通常業務

 

令和2年12月28日午後6時~令和3年1月4日午前9時 休業

 

令和3年1月4日午前9時から 通常業務

 

今月に入って益々寒さが厳しくなるとともに、新型コロナウイルスの拡大が止まない状況ですので、感染予防をしっかりとりつつ、体調を崩されませんよう年末年始をお過ごしください<(_ _)>


12月 19 2020

複数の債権がある場合に一部弁済があった場合の時効更新

相手に対して何かをしてもらう権利を「債権」もしくは「請求権」と言います。一番分かりやすいのが、「貸した100万円を返済してくれ」という貸金債権だと思います。

他にも、「売買代金の100万円を支払ってくれ」という売買代金債権だったり、「工事代金を支払ってくれ」という請負代金債権や「慰謝料を支払ってくれ」という損害賠償債権なんていうのもあります。さらに、お金に限らず、「買った物を引き渡してくれ」という引渡債権というのもあります。

 

このような債権というのは、一定期間が経過し、債務者がもう支払いませんという意思表示(時効の援用)をすると消滅してしまいます(民法145条)

今年の4月の民法改正により基本的には消滅時効の期間が5年に統一されましたので、今年の4月1日以降に発生した債権の返済期日から5年経過後に債務者が時効の援用をすると債権は消滅することとなります。

 

一方、債権者としては時効で消滅してしまうと困るので、時効の進行をリセットさせることができます。このリセットのことを従前は「時効の中断」と呼んでおり、今年の改正から「時効の更新」に名前が変わりましたが、基本的には同一の制度です。

時候の更新にはいくつかありますが、その中でも「債務承認」が圧倒的に一番多いと思います。

債務者が「確かにその借金があることに間違いありません。」と表明することはもちろん、借金の一部を返済することも債務承認に当たります(借金があるからこそ返済しているので、借金の返済をすることは債務承認をしていることになります。)。

したがって、少額でも定期的に返済を受けているようであれば、永遠に消滅時効は完成しないということになります。

 

 

と、かなり前振りが長くなったのですが、先日この債務承認についての最高裁判決があり、債権回収に関連がある分野となりますので、備忘録も兼ねてまとめておきたいと思います。

 

 

架空の事案

 

①AさんがBさんに対して、令和3年1月1日に、半年後の7月1日に返済する約束で100万円を貸しました(以下、「第一貸付」といいます。)。

②半年経過したもののBさんは返済できる状況にはなく返済されませんでした。

③Bさんが困っているということで、Aさんは、Bさんに対し、令和4年1月1日に半年後の7月1日に返済する約束で50万円を貸しました(以下、「第二貸付」といいます。)。

④その後もBさんは返済ができていませんでした。

令和7年1月1日、Bさんは全額返せるほどのお金は無かったものの、とりあえず30万円は用意できたので30万円を返済しました。

⑥その後も、返済ができずにいたところ、堪忍袋の緒が切れたAさんが令和10年1月1日に残額の120万円を支払うよう訴訟を提起しました。

⑦Bさんは、第二貸付については時効になっているので支払う必要はないと反論。

 

 

複数の債権がある場合の処理

 

まず、Bさんが平成7年に30万円を返済した場合、第一貸付の100万円の借金に充当するか、第二貸付の50万円の借金に充当するかを指定することができますが、その指定をしていないので、30万円は第一貸付の返済に充てられることとなります(民法488条)。

したがって、訴え提起時点では第一貸付の100万円のうち70万円が残っており、第二貸付の50万円が全額残っていることになります。

 

まとめると、

①第一貸付→返済期日は令和3年7月1日だが、令和7年1月1日に30万円が返済され、70万円残っている。

②第二貸付→返済期日は令和4年7月1日で、50万円残っている。

となります。

 

時効更新の処理

 

さて、令和10年にAさんは訴えを提起しております。この時点で第一貸付の返済期日からすでに6年半が経っておりますが、令和7年に返済を受けて時効更新がされているため、結果として第一貸付の残額70万円について時効によって消滅していないことは間違いありません。

しかし、第二貸付の50万円については、返済期日である令和4年7月1日から5年半が経過しており、弁済も受けていないので時効になってしまうというBさんの主張は正しいようにも思えます。

今回、この点についての最高裁判決が出ました。

 

最高裁判決の内容

→ 最高裁サイト

→ 判決全文

 

最高裁は、以下のとおり理由を述べて、令和4年の50万円についても時効により消滅していないとしました。

なお、「中断」となっているのは、現在の「更新」となります。

 

同一の当事者間に数個の金銭消費貸借契約に基づく各元本債務が存在する場合において,借主が弁済を充当すべき債務を指定することなく全債務を完済するのに足りない額の弁済をしたときは,当該弁済は,特段の事情のない限り,上記各元本債務の承認(民法147条3号)として消滅時効を中断する効力を有すると解するのが相当である(大審院昭和13年(オ)第222号同年6月25日判決・大審院判決全集5輯14号4頁参照)。なぜなら,上記の場合,借主は,自らが契約当事者となっている数個の金銭消費貸借契約に基づく各元本債務が存在することを認識しているのが通常であり,弁済の際にその弁済を充当すべき債務を指定することができるのであって,借主が弁済を充当すべき債務を指定することなく弁済をすることは,特段の事情のない限り,上記各元本債務の全てについて,その存在を知っている旨を表示するものと解されるからである。

 

結論

 

ということで、複数の貸金があり、弁済充当の指定なく一部の返済があったときには、複数の貸金全体について債務承認によって時効が更新されることとなり、債権者としては良い結論ということになります。

上記の事案で言うと、Aさんは第一貸付の70万円だけでなく、第二貸付の50万円についても請求できることとなります。

なお、原審の東京高裁では、第二貸付の50万円には充当されていないので消滅時効が完成するという趣旨の判決しており、最高裁でひっくり返るという事件でした。

 

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10月 21 2020

財産開示手続の実効性が向上するかも

判決を取っても相手が支払わない場合,相手が持っている不動産,預貯金,給与などを差押えて強制的に回収することになります。

しかし,裁判所が財産を見つけて差押えてくれるわけではありませんので,こちら側で差し押さえるべき財産を特定する必要があります。

 

 

でもこれって,結構難しいですよね。不動産であればある程度どうにかなるかもしれませんが,預貯金については知り合いでなければ普通は知りませんし,勤務先なども同様です。警察のように家宅捜索などをすることはできませんので,財産が見つからず諦めざるを得ないということもあります。

 

この点,財産開示手続という方法が民事執行法に定められ,相手に対して持っている財産を明らかにするよう命じる手続があります。ただ,罰則が「30万円以下の過料」という比較的軽い行政罰しかないため,あまり実効性がありませんでした。

当事務所でも何度か財産開示手続を進めたことはありますが,開示されたことは一度もありませんでした。

→ 強制執行後の手続(財産開示)

→ 財産開示手続開始決定

→ 再び財産開示手続をやってみる

 

これを受けて,新しい手続である「第三者からの情報取得手続」が定められ,一定の要件を満たすと,公的機関や金融機関などから情報を得ることができます

→ 強制執行をしても回収できない場合

 

さらに,今年4月の法改正により,財産開示命令を無視した場合の「30万円以下の過料」が「6か月以下の懲役または50万円以下の罰金」とかなり重くなりました。

そして昨日(令和2年10月21日),財産開示命令を無視したという民事執行法違反の容疑で書類送検されたそうです。

 

以下,毎日新聞2020年10月21日 09時53分の記事の一部を引用

 

借金を返済せず、強制執行に向けた財産開示手続きで裁判所から命じられた出頭に正当な理由なく応じなかったとして、神奈川県警は20日、開成町の男性介護士(34)を民事執行法違反の疑いで書類送検した。県警によると、財産開示手続きの違反に刑事罰を科した改正法が4月に施行されて全国初の検挙という。

送検容疑は、横浜地裁小田原支部が財産開示のために決定していた8月14日の出頭に、正当な理由なく応じなかったとしている。松田署によると、男性介護士は2016年ごろに東京都内に住む30代の男性会社員から数万円を借りたが、まったく返済していなかった。

(中略)

 同法は改正前、財産開示手続きに応じなかったり、虚偽の陳述をしたりした場合は「30万円以下の過料」で、軽いとの指摘があった。実効性を高めるため、改正時に6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金の刑事罰に強化された。

(以上で引用終わり)

 

そもそも30万円以下の過料から最悪の場合懲役刑まで変わったことについて知っている人はほとんどいないと思いますが,裁判所からの通知にはその旨が記載されていますので,これを機に,財産開示手続が活用できるようになるかもしれませんね。

 

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9月 17 2020

風俗業界の方からの回収事例②

先日,5年以上の長期に渡る回収手続が無事完了いたしました。

貸した金額のおよそ半分,当事務所の費用も考慮すると3割程度しか回収できていないのですが,こういった事例もあるということで紹介させていただきます。ただし,事件の特定を防ぐために,一部フィクションを入れています。

 

1 前提

当事務所の依頼者は男性の方で相手方が女性です。

依頼者は,とある風俗店で相手方からサービスを受けて以降,たびたびお店を訪れては相手方を指名するようになりました。その後,LINEの交換などをして,店内だけでなく,店外で個人的にも会うようになり,泊まりで旅行をするような関係になりました。しかし,恋愛関係ではなく,あくまで金銭が伴う関係ということで,その都度依頼者は相手方に金銭を渡していました。

 

とあるとき,相手方から借金を申し込まれ,複数回に渡り合計100万円超の金額を貸しました

その後,相手方はすぐにお店を辞め,LINEなどの連絡も一切取れなくなり,当然ながら返済もありませんでしたので,当事務所にご依頼がありました。

 

 

2 手続について

一般的な債権回収と同様に,相手方の住所の調査,内容証明郵便の送付を行いましたが,連絡がありませんでした。

以前も記載しておりますが,水商売や風俗業界の方が相手となる場合,そもそも住所や本名が分からないということがあり,その場合は何もできないため貸さないのがベストですが,どうしても貸さざるを得ないときは免許証など本人確認ができる資料を取得しておくべきです。なお,司法書士ではできませんが,弁護士さんは携帯電話番号が分かれば相手方の住所や氏名が分かる場合があります(それ相応の費用がかかります。)。

 

その時点で,相手方の財産や職業などは何も分からない状況だったのですが,このままでは何も進展がないということで訴訟を提起しました。

 

3 訴訟手続

提訴すると,相手方が代理人弁護士を選任しておりました。ただ,事情を聴くとどうやら相手方は法テラスを利用していることが分かりました。

法テラス(日本司法支援センター)とは,国の組織(法務省所管の法人)であり,生活保護やシングルマザーなど,比較的資力が乏しい方でも裁判手続が行えるように費用を立て替えてくれる制度であり,場合によっては立て替えてもらった費用の償還(返済)が免除されることがあります。当事務所でも病気や生活保護を受けていらっしゃる方の自己破産や明渡し請求への対抗のご依頼を受けたときに法テラスを利用して手続を行ったことが何度かあります(いずれも償還免除となり,依頼者の費用負担は0円でした。)。

 

つまり,法テラスを利用している時点で相手方に財産がない可能性がかなり高く,仮に判決を取ったとしても強制執行をして回収できる可能性が低いこととなります。

そんな事情を踏まえ,相手方との間で,「請求額の約半分を分割で支払い,万が一支払いが遅れた場合は,請求額全額を一括で支払う。」という内容で和解が成立いたしました。

依頼者としては,和解案のとおり回収できたとしても半分になってしまいますが,判決になってもほとんど回収できない可能性が高く,一方で,相手方としても遅れることなく返済すれば半額で済むわけですから双方にメリットある内容でした。もっとも,遅れた場合は請求額全額を一括弁済という条項が入っておりますが,そもそも強制執行をしても回収できる可能性は低いのですが,それでも法律上は全額一括弁済を求めることができるようになりますので,相手方が遅れることなく支払うための一定程度のプレッシャーにはなったと思います。

 

4 回収

その後,長期に渡り分割弁済を受けており,先日和解額の全額(請求額の約半分)を回収して終了となりました。

 

ご依頼を当初からすれば全額の回収をご希望されているので,そういう意味では失敗だったかもしれませんし,訴訟手続まで進めたことにより,半分だけでも回収できているので,そういう意味では成功と言えるかもしれません。

ただ,一般論として,水商売や風俗業界にお勤めされている方からの回収はなかなか難しいのが実情(住所・氏名が分からない,相手の職が不安定,差し押さえられる財産がない,など)であり,私としては半分でも回収できたことは良かったと思います。

 

以上,こんなケースもあるという事例紹介でした。

 

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8月 18 2020

駐車場の明渡し

当事務所では,アパートやマンション等の明渡しに加えて,駐車場(いわゆる青空駐車場やガレージ等)についても明渡手続を行っており,先日もガレージの明渡手続を進めさせていただきました。

 

駐車場の明渡しの場合,当事務所でお受けするケースでは車検が何年の前に切れた車両が放置されているというものが多いです。
この場合,そもそも自動車の持主は自動車が不要だと思われるため,引き揚げを求めても応じてもらえないことや連絡自体が取れないことも多いです。となると,残念ながらあとは法律上の手続に乗せるしかなく,裁判をして判決を得た上で強制執行を進めるということになります。

 

駐車場の明渡しの場合は概ね以下のような流れとなります。

 

(1)未払賃料の督促及び賃貸借契約の解除予告
延滞している賃料の支払い及び支払が無い場合は賃貸借契約を解除する旨の通知をします。

 

↓ およそ1か月後

 

(2)訴訟提起

相手から連絡があって任意の話し合いができれば良いのですが,できないことの方が多いため訴訟になります。

 

↓ 1~2か月後

 

(3)口頭弁論期日(裁判)
訴訟を提起した後に裁判が開かれます。ただ,開かれる前提として相手方に裁判所からの書類が届いている必要があり,書類が届かない場合は現地調査をして,付郵便送達や公示送達で進めていくことになります。
※送達についてはこちら

 

↓ 2週間~1か月後

 

(4)判決
反論が出ることはほとんどないため勝訴判決となります。

 

↓ 2週間~1か月後

 

(5)確定
仮執行宣言が付されていることもありますが,念のため当事務所では判決の確定まで待ちます。また,その間に相手方に対して最後の通知を出します。

 

↓ 1週間後

 

(6)強制執行の申立て
駐車場の明渡し及び動産執行の申立てを行います。
名古屋地裁の場合は9万円(明渡し6万円,動産執行3万円)の予納金を納める必要があり,手続終了後に余ったお金が裁判所から返還されます。

 

↓ 1週間~1か月後

 

(7)明渡し
裁判所の執行官立ち合いのもと,駐車場の明渡しを行います。相手方が来れば運んでもらうことになりますが,普通は来ませんので,業者さんに引き揚げてもらうことになります。
ゴミのような状態にある自動車と判断されればその場で引き揚げてもらうこともできますが,そうでない場合は2週間程度保管したうえで,それでも相手方が引き取らない場合に処分しても良いということになっております。ただし,高級外車等の価値がある自動車であればこのような簡易な処分ではなく,別途自動車執行の申立てをする必要があります。当事務所では,高級外車が放置されているケースに当たったことはありませんので,現時点では自動車執行の申立てをしたことはありません。
なお,自動車の引き揚げに要する費用は貸主の負担となりますが,少なくとも私が手続に関与させていただくケースでは,業者さんが無料で引き揚げてくれるので,引き揚げに際して費用がかかったことはありません。

 

(8)鍵の交換
青空駐車場であれば関係ありませんが,ガレージの場合は,相手方から鍵を回収することができませんので鍵を交換していただく必要があります。

 

 

以上の次第で,駐車場の明渡しに関しては,早くてもご依頼いただいてから3~4か月はかかるということになります。
また,費用については,こちらに記載のとおりとなりますが,一般的には当事務所の報酬に加えて,裁判所に納める費用や業者さん(開錠業者や自動車査定業者など)に支払う費用を含めたトータルで25万円~50万円の範囲内になると思います。この金額の差は,未払いとなっている賃料の金額や相手方と連絡が取れるかどうか,自動車の引き揚げに要する費用がかかるか等によって変わってくることになります。

 

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8月 07 2020

夏季休業について

 

当事務所では,下記の期間について夏季休業とさせていただきます。休業期間にお問い合わせいただきましたメール等につきましては,8月17日以降順次回答させていただきます。

 

8月12日18時まで  通常業務

 

8月13日から8月16日まで 夏季休業

 

8月17日9時から  通常業務

 

以上,よろしくお願いいたします。


7月 11 2020

強制執行をしても回収できない場合

債務者と交渉をして,分割弁済などで話ががまとまれば,その内容にしたがって返済を受けることになります。

もし,債務者と交渉をしてもまとまらない場合,またはそもそも交渉自体ができない場合は訴訟等の法的手続を進めていくことになります。

訴訟を提起しても必ず判決になる訳ではなく,訴訟の中で話し合いがまとまるケースも多々あります。訴訟手続の内容にもよりますが,貸金請求で被告が裁判所に出廷した場合は,8割以上が和解になって解決していると思います。

ただ,訴訟になっても被告が無視する場合や被告が出廷しても満足な和解ができない場合は,判決ということになります。

私が取り扱っている業務においては,「判決になるとすんなり支払う」ということはほとんどなく,判決後にやっと連絡がきて和解することもありますが,強制執行に進むことの方が多いです。

 

強制執行という手続は,債務者の財産を差押えて強制的に現金化して回収するという手続である以上,債務者が何らかの財産を持っていなければなりません。この「財産」は現時点で持っているものであるのが原則ですが,「将来受け取る予定の給与」などを差押えることも可能です。当事務所では,一番回収率が高いのは,まさに給与を差押えた場合です。

もっとも,債務者が何らかの財産を持っていたとしても,その財産として何があるのかを把握しなければ強制執行の手続ができません

例えば,預貯金であれば「銀行名と支店名」,不動産であれば「所在及び地番または家屋番号」,給与であれば勤務先などになります。

強制執行で一番難しいのは,この「財産として何があるのか」を把握することです。

この財産の把握について,従前は「財産開示手続」という制度を使っており,私も過去に何回か申し立ての手続きをしたことがあります。(今も財産開示手続はあります。)。

ただ,この手続きの最大の欠陥は,債務者に対して「財産として何があるのか開示せよ」との裁判所の命令が出たとしても,強制的に財産を開示させることはできず,開示しなかった場合には「30万円以下の過料」という罰金のようなものが科せられるに過ぎませんでした(※現在は,6か月以下の懲役または50万円以下の罰金に改正されました。)。

この過料はあくまで国に入るお金なので債権者としては,まったく回収できません。

 

なお,上記のとおり財産開示手続を何度か行っておりますが,一度も開示されたことはありませんでした。ただし,そのうち何度かは幸いにして「全額弁済するので取り下げてほしい」ということで回収できましたが,完全に無視され,過料の処分をするよう上申書を出しただけで終わった事件もあります。

 

このように財産開示手続ではなかなか債務者の財産が開示されることはなかったのですが,令和2年4月1日に民事執行法が改正され,一定程度債務者の財産に関する情報提供を求める手続が始まりました。

 

本日は,この点について,当事務所の業務と関係ある部分についてまとめたいと思います。

 

 

1 第三者からの情報取得手続

概要としては,「把握している財産に対して強制執行をしても回収できない債務者について,銀行等に口座の有無や預金額,法務局等に不動産,市区町村等に勤務先などの情報提供を求めることができる手続」ということになります。

 

2 手続をするための要件

口座の情報などは間違いなく個人情報になりますのでそう簡単に開示されるものではなく,その開示を求めるためには,法律の規定に沿った手続を踏まなければなりません。

 

(1)執行力のある債務名義を有していること

一番分かりやすいのが判決書正本であり,訴訟中に和解が成立した場合の和解調書なども債務名義になり得ます。

これは,裁判手続等を経て,債務者に対して債権があることを裁判所が認めた場合にのみ手続を認めるという趣旨であり,借用書や契約書などの書面があるだけではこの手続はできないということになります。

 

(2)強制執行を開始するための条件を満たしていること

端的にいうと,債務名義の正本が債務者に送達されていることや債務者が破産や民事再生等をしていないことになります。通常は債務名義が手元にあれば満たしていますので,それほど気にする必要はありません。

 

(3)現状で強制執行をしてもうまくいかない場合であること

すでに把握している情報で強制執行をすれば回収できるような場合にこの手続を使う必要はありませんので,強制執行をしても回収できないような場合でないとこの手続はできません。

具体的には,①6か月以内に強制執行をしたが回収できなかったこと②把握している財産に対して今から強制執行をしても回収できないことを疎明すること,のどちらかが必要です。

強制執行をして回収できなかったというのは,配当手続(または弁済金交付)までいったものの全額回収できなかった場合であり,回収できなかったことは明らかですので特に問題になりませんが,把握している財産に今から強制執行をしても回収できないことを疎明するためには,実際に強制執行をしてみるかそれなりの調査が必要になります。

過去に同じ要件である財産開示手続を行った場合には,自宅の不動産の登記簿謄本や口座を把握していない理由などを記載して競売申立をしても回収できないことが明らかである等の疎明を行いました。

なお,強制執行をしたもののほとんど現金化できずに諦めて取り下げる場合は①には該当せず,②の方の要件を充足する必要があります。その場合でも,強制執行を取り下げたことが1つの疎明資料になります。

 

(4)財産開示手続を先に行うこと

基本的には財産開示手続を先行する必要は無いのですが,不動産の情報及び勤務先の情報を得る場合に限り,3年以内に財産開示手続を先行させていなければならないことになっています。

 

3 手続をして得られる情報

この手続きを行っても,すべての財産の情報が開示されるわけではありません。例えば,債務者が知人に対して貸金債権を持っていたとしても,それは普通は分かりませんし,高級時計や絵画などの動産も管理している機関等はありませんので,情報を得ることができません。

この手続で得られる情報は以下の情報のみとなります。

 

(1)預貯金の情報

裁判所から申立人が指定した金融機関に対して,情報提供を求める書類を発送し,口座の有無や預貯金額等の情報が提供されます。なお,全国津々浦々の金融機関から回答が来るわけではなく,あくまで申立人が指定した金融機関からだけですので,ある程度は目星を付けておく必要があります。

 

(2)上場会社の株式や投資信託等

証券会社等に情報提供を求め,銘柄や株数などの情報が提供されます。

 

(3)給与債権

市区町村等に情報提供を求め,勤務先の情報を提供してもらいます。ただし,勤務先の情報を提供してもらえる債権は,養育費や婚姻費用など民事執行法151条の2第1項各号に掲げる義務に係る請求権及び人の生命や身体の侵害に関する損害賠償請求権に限られていますので,通常の貸金債権では勤務先の情報提供をしてもらうことはできません

したがって,公正証書(執行証書)で養育費の支払いについて合意しているのに相手方が支払ってこない場合に,相手方の勤務先を調査するということが現実的には多いかと思います。

 

なお,従前は差押えの書類が債務者に届いてから1週間経過後から回収ができましたが,今回の改正により給与については養育費や婚姻費用など民事執行法151条の2第1項に規定する債権以外の債権による差押えの場合は4週間経過後からとなりました。

 

(4)不動産

法務局に情報提供を求め,不動産の所在や地番等の情報提供をしてもらうことができます。

ただし,こちらはまだ法律が施行されていないため,本記事を書いている時点(令和2年11月時点)では不動産に関する情報提供を求めることはできません。こちらは,令和3年5月以降に施行される予定となっています。

 

4 まとめ

以上から,当事務所が行っている貸金請求等においては,一番回収できる可能性が高い給与の情報を得ることはできませんので,預貯金や株式等の情報を提供をしてもらい,その預貯金等を差押えて回収を図ることとなります。

もっとも,あくまで口座の情報を提供してもらえるだけであり,必ずしも口座に預貯金があるとは限りませんので,この手続を行ったとしても回収できない可能性もあります。とはいえ,やみくもに差し押さえをするよりは,回収できる可能性は高まりますので,手続を進める意味はあると思います。

なお,当事務所の報酬は1回目の申立てについては5万円(2回目以降は3万円)+消費税となります。また,別途実費が必要となり、情報提供を求める相手方1機関ごとに概ね5000円程度となります。

 

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4月 24 2020

ご相談について(新型コロナウイルス感染症対策等)

新型コロナウイルス感染症の蔓延により,皆様のお仕事,生活に大変な支障が出ていることと思います。

一刻も早い,終息を願ってやみません。

 

さて,当事務所のご相談の対応方法について,新型コロナウイルス感染症対策も踏まえてまとめさせていただきましたので,事前にご確認いただければと思います。

 

 

1 お電話でのご相談について

今回の新型コロナウイルス感染症の蔓延に関係なく,当事務所では簡単な内容であればお電話でも回答させていただいております。

この「簡単な」というのは,司法書士であれば誰に聞いても同じ回答ができるようなものであり,具体的には以下のような内容です。

・一般的な訴訟の流れ

・登記に必要な書類

・不動産売買に必要な書類

・概算での費用

となります。

したがいまして,ご相談者の個別具体的なご相談については,関係書類を拝見していない以上正確な回答をすることが困難であり,また,ちょっとしたことで結論が正反対になることもありますので,お電話での回答はしておりません

なお,お電話である関係上,相談料などの費用はかかりません。

 

2 面談でのご相談について

(1)当事務所の対策

直接お会いする以上,お互いに感染するリスク,感染させてしまうリスクが生じることとなります。これを完全にゼロにすることはできませんが,当事務所では以下のとおり対策をとらせていただきます。

 

①アルコール消毒

当事務所にお越しいただいた際にアルコールスプレーでの消毒をお願いいたします。アルコールスプレーは当事務所で用意しております。

 

②マスクの着用

当事務所の司法書士,スタッフはマスクを着用しております。ご相談にお越しになる際はマスクを着用のうえお越しいただきたいと思いますが,もしお手元にない場合は当事務所のマスクをお渡しいたします(個包装のサージカルマスクです。)

 

③発熱や咳が出る場合

当事務所の司法書士やスタッフに発熱,咳等がある場合は,万全を期すために事務所を休業することがあります。その際は至急連絡させていただきますので日程の調整をお願いいたします。

また,ご相談に来られる際に,上記同様発熱や咳等がある場合は,申し訳ございませんがキャンセルをお願いいたします。その場合,別日を優先的に予約させていただきますので,体調を整えられることを最優先にしてください。

 

④アクリル板の設置

飛沫感染を可能な限り避けるため,応接室にはアクリル板によるパーテーションを設置いたします(現在発注済みであり,納品待ちです。)。

※5/11 納品され,設置いたしました。

 

⑤ペットボトルのお茶をお出ししております

感染防止のため一時期お茶をお出ししておりませんでしたが,現在はこちらでペットボトルのお茶を準備しております。なお,お出しいたしましたお茶についてはお持ち帰りをお願いいたします。

 

(2)ご予約について

当事務所の司法書士が裁判や不動産の売買手続等で事務所を不在にしていることが多々あります。お手数をお掛けいたしますが,事前にお電話やメール等でご相談のご予約をお願いいたします

 

(3)ご相談の内容について

ご相談いただいたものについては分かる範囲については原則としてお答えしております。ご依頼いただかないからと言ってご相談への回答を控えることはありません。しかしながら,下記のご相談については回答ができません。

 

①司法書士,行政書士,宅建業のご相談の範囲を超えるご相談

→ 例えば税金のご相談は税理士法において税理士以外の者が回答すると犯罪になってしまいますので,一般的な内容を除き当事務所では回答ができません。

 

②当事務所の業務そのものに関するご質問

→ 例えば具体的な登記申請書の書き方,訴状の書き方,証拠書類の請求方法などです。このような書類を作成したり,書類を集めることによって報酬をいただくことが当事務所の業務ですので,その具体的な内容を回答することはできません。

 

(4)費用について

初回に限らず,また相談時間に関係なく,当事務所でのご相談は無料です。

 

以上を踏まえて,ご相談いただけますと幸いです。

 

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