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4月 27 2022

報酬体系について

当事務所にご相談いただく際に、「完全成功報酬で進めていただくことは可能ですか?」とご質問いただくことがございます。

詳細は下記に記載いたしますが、端的な回答としては完全成功報酬ではございません

 

 

当事務所にご依頼いただく場合、「着手金0円プラン」または「成功報酬減額プラン」のいずれかからお選びいただくことができます(ただし、30万円以下の請求の場合は成功報酬減額プランのみとなります。)。

これは、回収できる可能性が高くない場合は、着手金を0円で進めさせていただく代わりに、回収できた場合の成功報酬が高めに設定されております。仮に回収することができないまま終わったとしても、報酬はまったくかからないことになりますので費用を抑えることができます。

一方、成功報酬減額プランの場合は着手金をいただくものの、成功報酬が着手金0円プランよりは低く設定されておりますので、建物の明渡事件など成功する可能性が高いような場合はこちらをお選びいただくことが多いです。

 

なお、内容証明郵便の郵送料や住民票の調査に関する費用などの実費は報酬とは別に費用がかかることとなり、これは着手金0円プランでも変わりません。したがいまして、仮に着手金0円プランをお選びいただき、かつ、回収することができなかったとしても完全に0円で手続を進められるということではありません

 

また、いずれのプランにおいても訴訟手続や強制執行手続等の法的手続きを進めた場合は回収の有無に関係なく費用がかかってしまいます。もちろん、当事務所で勝手に手続きを進めることはなく、事前に説明させていただいたうえで費用にご納得いただいてから手続を進めさせていただきます。

 

したがいまして、いずれのプランにおいても実費がかかりますし、法的手続きを進めた場合は回収の有無に関係なく報酬もかかりますので、「完全成功報酬」という費用体系ではないことになります。

 

この点、先日お問い合わせいただいたことがございますので、念のためまとめさせていただきました。


3月 07 2022

断行直前まで行って和解したケース

建物明渡しの手続を行った場合、任意の交渉で明け渡してもらえるケースは少なく、強制執行の申立てをして明渡催告(いつまでに退去してください。退去しない場合は強制的に明け渡してもらいます。)という強制的に明け渡してもらう予告をする手続をした後に急いで明け渡してくれる方もいれば、断行(搬出業者等に来てもらい、強制的に荷物を搬出して明け渡してもらう。)という手続まで行きます。強制執行の申立てをした後は、任意に明け渡していただくか、強制的に明け渡していただくかの違いはあっても、結論としては明け渡してもらうことになります

ただ、今回は断行の寸前まで行ったものの、結果として明渡しを求めずに、和解をしてそのまま居住してもらうという解決になりましたので、まとめてみたいと思います。
なお、事件の特定を防ぐため、一部フィクションが入っております。

 

 

1 未払賃料の支払催告及び解除通知

数年間、家賃が未払いになっておりましたので、未払賃料の支払いを催告し、支払いが無い場合は賃貸借契約を解除する旨の通知を送りました。
こちらについては、相手方に配達されたものの特に連絡がないまま期限が過ぎてしまったため、契約は解除となりました。

 

2 未払い賃料支払い及び明渡し請求の訴訟

数年分の未払い家賃及び明渡しを求める訴訟を提起しました。さらに、明渡しまでの賃料相当損害金も請求しております。

 

3 判決

相手方に送達されたもののまったく反応はなく、口頭弁論期日にも出廷しましせんでしたので勝訴となりました。

 

4 最終通知

明渡の強制執行をするためには判決が確定しなければならないことが多い(ほとんどのケースで明渡しに仮執行宣言は付されない)ので、この期間を無駄にしないため、このままだと強制執行になってしまうから連絡がほしい旨の通知を送付しましたが、まったく反応はありませんでした。

 

5 強制執行の申立て

判決が確定した後、すぐに強制執行の申立てを行いました。

 

6 明渡催告

裁判所の執行官や大家さん(依頼者)、鍵を開けてもらうための開錠業者さんなどとともに当該物件を訪ねましたが、本人は不在でした。
ただ、外から見ただけでもゴミの山になっていることが明らかであり、住んでいる気配がまったく感じられなかったので、比較的近い日付で断行の日を設定してもらい、執行官が告知書を玄関に貼って明渡催告は終了となりました。

 

7 一転して和解

上記の告知書を見たと思われる入居者から当事務所宛に連絡がありました。住んでいる気配はなかったのですが、住んでいたんですね…。
とはいえ、ここまで手続が進んでしまっているのでここで強制執行の申立てを取り下げるという選択肢は通常はとらないのですが、

入居者が近い将来、生活保護を受ける予定であり、確実に家賃が支払ってもらえる(役所から直接大家さんに家賃相当額が送金される。)

大家さんとしてもその家をすぐに使う予定はなく、室内のゴミの処分にも100万円単位の費用がかかると思われるところ、時間をかけて本人に処分してもらえればゴミの処分費用が抑えられる。

入居者としても住み慣れた家から転居する必要がない。

今後家賃を滞納することは考えられないので賃料未払いで退去を迫られることはない。

という双方にメリットがあったので、無事和解にて解決となりました。

 

 

当事務所の費用について、最終的に明渡しはされておりませんので明渡しに関する成功報酬は発生していませんが、強制執行の申立てまでの手続は進んでおりますので、それらの手続に関する費用は発生してしまっております。当初から連絡をもらえれば、時間も費用もかけずに解決できたので、もっと早く連絡をしてほしいというのはありますが、なにはともあれ解決できて良かったです。

 

 【司法書士の債権回収最前線】目次はこちら


2月 28 2022

【司法書士の債権回収最前線】目次

当ブログ「司法書士の債権回収最前線」の記事一覧表です。

 

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【全手続共通】

法的手続あれこれ(平成25年7月30日)

一番回収できる方法は(平成25年8月21日)

想いよ届け!【書類の送達】(平成25年8月29日)

まずは催告!(平成25年9月6日)

強制執行後の手続(平成25年9月11日)

書類作成のみのご依頼もお受けしております!(平成25年12月17日)

直接お会いすることも大事(平成26年1月10日)

移送申立てという名の時間稼ぎ(平成26年1月17日)

相手に求めることのできる必要経費(平成26年1月21日)

公示送達の訴訟(平成26年2月14日)

内容証明郵便のウソ・ホント(平成26年4月2日)

妻の借金は夫が,夫の借金は妻が支払わなければならないこともある。(平成26年6月20日)

飲み屋のツケ,1年逃げればチャラです→5年にします(平成26年7月4日)

会社が知らないうちに無くなっているかもしれません(平成26年7月23日)

債権回収に関するよくあるご質問(平成26年10月7日)

探偵さんが債権回収詐欺をして逮捕(平成26年10月28日)

登記簿から見る債権回収の調査(平成26年12月5日)

時効の期間が経過した分も絶対に回収できないわけではありません。(平成26年12月17日)

支払の担保となるもの(平成27年3月26日)

子どもの行為が原因となって怪我をした場合の損害賠償請求(平成27年4月9日)

極めて少額な債権回収について(平成27年5月8日)

過料の制裁(平成27年7月17日)

訴訟における住所及び氏名(平成27年9月2日)

第三者の住民票等を取得する(平成27年12月25日)

支払督促で異議が出なかった場合(平成28年2月5日)

期間の計算方法(平成28年3月11日)

養育費不払い,口座を裁判所が特定(平成28年6月6日)

法律上または事実上回収できないケース(平成28年7月8日)

訴訟提起後の対応(平成29年3月3日)

民法改正による債権回収への影響(平成29年4月14日)

動産執行って効果ある?(平成29年6月19日)

訴え提起前の和解(即決和解)について(平成29年6月22日)

少額訴訟債権執行手続をやってみました。(平成29年7月11日)

書類が届かない場合の法的効果や対処など(平成30年1月16日)

差押えが禁止される財産(平成30年3月4日)

付郵便送達と公示送達(平成30年4月25日)

二段の推定(平成30年7月25日)

公示送達が無効に!(平成30年8月8日)

主文に記載されている「訴訟費用」,「仮執行宣言」とは?(平成30年9月4日)

【毎年恒例】会社が知らないうちに無くなっているかもしれません(平成30年10月11日)

給与の差し押さえでもなかなかうまくいかないケース(平成30年10月15日)

欠席判決=勝訴ではない(平成30年10月24日)

分割弁済の完走(平成31年1月8日)

離婚に伴う慰謝料請求(最高裁判決)(平成31年2月19日)

差押の競合(平成31年4月4日)

ハンコについてあれこれ(令和元年5月29日)

少額訴訟について(令和元年8月10日

相手方からの質問(令和元年10月21日)

回収が大変な「売掛金」と「未払い賃料」(令和元年12月26日)

消滅時効に関する改正(令和2年1月16日)

結論としては和解の方が良い(令和2年3月4日)

令和2年4月1日の民法改正について(令和2年4月1日)

強制執行をしても回収できない場合(令和2年7月11日)

財産開示手続の実効性が向上するかも(令和2年10月21日)

複数の債権がある場合に一部弁済があった場合の時効更新(令和2年12月19日)

不動産の強制競売について(令和3年1月4日)

付郵便送達や公示送達における調査(令和3年1月21日)

専門家への報酬を相手方に請求したい(最高裁判決)(令和3年2月3日)

 

 

【個人間トラブル】

保証人になって代わりに返済した場合(平成25年7月22日)

貸金回収のハードル(平成25年8月2日)

住所を特定するも反応なし(平成25年8月6日)

送達できず!(平成25年9月13日)

付郵便の上申書で解決(平成25年9月20日)

借金と詐欺(平成25年9月27日)

財産開示手続実施決定!(平成25年10月2日)

相手が来なければ,まず間違いなく勝訴(平成25年10月18日)

相手方不出頭の判決は味気ない(平成25年11月6日)

何はともあれ原資の確保(平成25年11月14日)

貸したことがわかれば何でもよい(平成25年12月12日)

期限の利益喪失条項(平成26年2月7日)

再び財産開示手続をやってみる(平成26年3月12日)

お金を貸す際の金利の上限(平成26年5月20日)

風俗業界の方への貸金請求(平成27年2月19日)

完璧な借用書(平成27年9月14日)

貸金回収の実例(前編)(平成27年11月6日)

貸金回収の実例(後編)(平成27年11月16日)

貸金請求で良くあるご質問(平成27年11月20日)

時効についての注意点(平成28年10月11日)

男女間の交際に関連する費用の請求(平成28年12月12日)

200円の損害賠償請求(平成28年12月16日)

夜のお仕事の方からの回収(平成30年1月22日)

風俗店勤務の方からの回収(令和2年4月7日)

風俗店勤務の方からの回収②(令和2年9月17日)

勤務先の同僚への請求(令和3年6月3日)

相手が偽名だったケースで全額回収(令和3年8月6日)

SNSの情報から給与を差し押さえて全額回収(令和3年10月22日)

 

【売掛金回収】

東京中央銀行の差押え【半沢直樹】(平成25年8月8日)

140万円超の売掛金請求事件(平成25年10月24日)

売掛金回収の事例(平成28年5月2日)

売掛金の回収事例(平成28年12月14日)

勤務先に立て替えたお金の回収(平成30年2月28日)

 

【家賃滞納】

家賃の滞納があってもすぐに「出ていけ!」とは言えません(平成25年11月1日)

契約違反による賃貸借契約の解除①(平成25年11月29日)

契約違反による賃貸借契約の解除②(平成25年12月3日)

任意の立ち退きと強制執行(平成26年3月28日)

退去に関するゴミ等の処分費用(平成26年9月2日)

未払い賃料回収のケース(平成27年3月18日)

賃料未払いの場合の解除の基準(平成27年6月16日)

勝手な明渡の強制執行は犯罪・不法行為となります(平成28年4月13日)

建物明渡の強制執行(平成28年5月9日)

明け渡し催告と動産執行(平成28年7月5日)

建物明渡しの実例(平成28年8月4日)

1年がかりの土地建物明渡(平成28年11月29日)

定期建物賃貸借契約(平成29年5月9日)

断行前の明渡し(平成29年11月22日)

楽待(不動産投資新聞)さんからの建物明渡に関する取材(平成30年3月12日)

建物明渡に関する和解で必ず入れておくべき条項(平成30年5月23日)

相続人に対する明渡及び賃料請求(平成30年6月4日)

賃貸借契約における保証人に関する改正(令和元年9月18日)

駐車場代の滞納で不動産を失う…(令和3年5月27日)

未払い賃料を保証人から全額回収。でも今後は注意。(令和3年9月18日)

建物明渡しの実例(断行まで進むも不在で終了)(令和4年1月4日)

断行直前まで行って和解したケース(令和4年3月7日)

 

【管理費滞納】

管理費の滞納は早期対応が大原則!(平成25年7月25日)

管理費滞納の請求実例①(平成25年7月26日)

管理費滞納の請求実例②(平成25年7月29日)

滞納管理費回収の実例(平成28年5月10日)

 

【診療報酬】

診療報酬の回収について(平成26年4月9日)

 

【事務所からのお知らせ】

ホームページを公開しました(平成25年7月18日)

よくあるご質問(平成25年10月11日)

免許(資格)更新がないことの代償(平成25年11月18日)

140万円超の債権回収のご相談(平成26年4月15日)

私自身が巻き込まれた中古車トラブル(平成26年11月25日)

140万円超の請求に関する内容証明郵便の送付及び訴状等の作成について(平成27年1月5日)

事務所までの経路(公共交通機関編)

事務所までの経路(自動車編)

大槌町及び南三陸町に行ってまいりました。(平成27年9月8日)

ご相談に関する注意点(平成27年10月20日)

マイナンバーを絡めた詐欺的メール(平成28年1月18日)

弁護士さんとの違い(平成28年4月4日)

私自身が原告になった話(平成30年12月7日)

ご相談について(新型コロナウイルス感染症対策等)(令和2年4月24日)


1月 04 2022

建物明渡の実例(断行まで進むも不在で終了)

先年末に建物明け渡しが完了しましたので、大まかな流れをまとめたいと思います。従前同様、手続上重要ではないところについては事件の特定を避けるため一定程度フィクションが入っております。

 

1 事案

ご相談いただいたのは、家族で暮らすような2LDKのアパートで数年に渡って家賃を滞納されておりました。当初は滞納されるたびに保証人である親族に連絡すると払ってくれていたのですが、ついに親族からこれ以上は援助できないとのことでしたので、解除に向けて動くこととなりました。

これまでに入居者自身が家賃を支払うことはほとんどなく、相手の方の勤務先も「夜の商売」ということくらいしか情報が無かったため、家賃の回収は保証人からできる限りの額を、入居者についてはどのような理由があったとしても早期の明渡しを進めるということでご依頼いただきました。

 

2 入居者及び保証人への通知

家賃を滞納していてもすぐに明け渡しを求めることはできず,明け渡し請求の前提として、まずは未払い賃料を請求し、それでも賃料の支払いが無いとなって初めて賃貸借契約を解除ができ、明渡しを求めることができます。

これは、賃貸借契約の解除は賃借人の生活の本拠を奪うことになるため、簡単には解除はできないようになっています。

ただ、すでに数年分の滞納があり、保証人も支払うつもりは無いとの回答がありましたので、通知を送っても支払われることは無いと思っていました。

解除の基準の詳細についてはこちらをご覧ください。 → 賃料未払いの場合の解除の基準

 

また,解除の通知は相手方に届く必要があり,訴訟手続においても届いたことを立証する必要がありますので,通常は内容証明郵便(配達証明付)で送付しますが,これに加えて特定記録でも同内容の書面を送付します。これは,相手方が日中常に留守にしているとのことでしたので内容証明郵便を受け取らないということも十分考えられることから,内容証明ほどの証明力は無いものの,とりあえずいつ相手の住所に配達された(受取ではなくあくまで配達)ことは証明できるからです。

ただ、今回の事案では内容証明郵便が届きましたので、この点は特に問題ありませんでした。

 

 

3 訴訟提起~判決

相手方に内容証明郵便が届きましたが、予想通り支払いはありませんでしたので、入居者及び保証人を相手方として訴訟を提起しました。

この点、保証人には裁判所からの書類が届いたのですが、入居者が受け取らなかったため裁判所からの指示を受けて現地調査を行いました。その結果、入居者が居住していることが分かりましたのでその旨を裁判所に報告し、「書留郵便に付する送達(付郵便送達)」にて手続を進めました。

送達についてはこちらをご覧ください。→ 想いよ届け!【書類の送達】

 

裁判の期日において、保証人は出廷したため保証人と未払い賃料の支払いについて和解が成立し、入居者は出廷しませんでしたのでこちらの言い分をすべて認めたこととなり勝訴判決となりました。

 

4 再度の通知

強制執行となると、強制執行に関する裁判所や当事務所の費用に加えて、荷物の搬出費用や保管費用、鍵の開錠費用などたくさんの費用がかかるため、判決に基づき任意の明け渡しを求める通知書を送付し,回答を待ちましたが連絡はありませんでした。

 

5 明渡し及び動産執行の申立て

まったく連絡が取れず任意の明け渡しが期待できないことから、明渡し及び室内の動産を差し押さえる動産執行の申立てをしました。なお、訴訟手続と異なり、強制執行に関しては司法書士は書類の作成はできるものの代理人にはなれないため、強制執行の際には大家さんもしくは関係者に立ち会っていただく必要があります。今回は、大家さんの親族の方に立ち会っていただきました。

 

6 明渡催告

 

強制執行になってもいきなり退去を迫るわけでは無く、1か月弱の猶予を与えて退去を求める「明渡催告」をまずは行います。

今回、明渡催告に行ったところ、入居者が在宅であり、久しぶりに話ができました。入居者としては話し合いをしたいとの希望でしたが、これまでに何度も裏切られてきているので少なくとも今後も居住し続けるという点について拒否し、もし早期かつ任意に退去してもらえるのであれば未払い賃料等については柔軟に対応する旨を伝えました。

 

7 断行及び動産執行

明け渡し催告から1か月弱の日を断行日と指定され,その前日までに明け渡すよう催告がされていましたが,任意の明け渡しはされませんでした。といいますか、まったく連絡が取れない状況が続きました。従前の話だと、入居者も断行日には室内にいるとのことでしたが、時間になっても応答は無く、開錠業者さんに鍵を開けてもらって室内に入ってみると、大量のごみ以外の家具等(タンス、テレビ、冷蔵庫、洗濯機等)についてはすべて搬出済みでした。

したがって、断行という強制的な手続で終わることになったものの、実際には不在でしたので特に揉めることなく明渡しは完了となりました。

 

8 トータルの費用

今回、当事務所の費用及び裁判所に支払う費用等の実費を合計すると、明渡しに関する費用としては50万円程度となりました。ただし、今回は未払い賃料の回収ができておりますので、その分の成功報酬がかかる代わりに、そこから費用をいただいておりますので大家さんから直接費用はいただきませんでした。

ただ、それよりも大変なのが原状回復費用になると思います。原状回復費用は強制執行にかかわらず、すべての賃貸借契約において関係する話ですが、強制執行で退去せざるを得ない人がきれいに室内を保っているはずもなく、それでいて原状回復費用を支払ってくれることは考えられませんので、室内の状況次第では原状回復費用の負担が大きいケースもあると思います。

 

以上、明渡の実例でした。

 

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12月 28 2021

年末年始の業務について

本日をもって今年の業務がすべて終了となります。今年もご依頼いただきましてありがとうございました。

 

 

年末年始の業務時間は下記のとおりとなり、12月29日以降にご連絡いただきましたメールについては、1月4日以降に順次返信させていただきます

 

 

令和3年12月28日(火)18時まで 通常営業

 

令和3年12月29日(水)~令和4年1月3日(月) 冬期休業

 

令和4年1月4日(火)9時から 通常営業

 

以上、よろしくお願いいたします。 


10月 22 2021

SNSの情報から給与を差し押さえて全額回収

個人間の債権回収において、相手方と話し合いがまとまり、一括または分割にて回収できるのであればこれに越したことはありません。

訴訟等の法的手続を行う必要がありませんのでその分の費用が節約できますし、手続上は、和解書や合意書等を作成いたしますので平和的に完了することも多いです。

 

しかし、話し合いがまとまらない場合は訴訟等の法的手続を行わなければならず、そのような場合は判決後に強制執行まで進むことが多いです。

強制執行の方法としては、預貯金の差押え、不動産競売などたくさんの方法がありますが、一番多く回収できるのは給与の差押えです。給与の場合は、一度に手取り金額の25%しか回収できませんが、相手方が退職しない限りは毎月定期的に回収できるので、時間はかかるものの最終的には全額回収できることも多いです。

今回、給与差押えを複数回行ったもののSNSの情報により全額回収できたので、この点についてまとめたいと思います。

なお、事件の特定を防ぐ趣旨で、一定程度フィクションが入っておりますことをご了承ください。

 

 

1 前提事情

同棲していた男女間のトラブルであり、交際が終わる際に貸金の返済を求めたものの返済されないまま連絡が取れなくなったというご相談でした。

同棲していたくらいですので、相手方の住所や氏名などは確実に分かっていますし、借用書も作成していたので、法的に請求できることは間違いありませんが、相手方が派遣社員だったため給与の差押えをしても実際に回収できるか微妙な事案でした。

 

2 訴訟提起

相手方に対して書面を送りコンタクトを試みたもののまったくリアクションがありませんでしたので、訴訟を提起しました。相手方から一括では無理なので分割で支払いたいとの趣旨の回答がありましたが内容的に難しいため判決となりました。

 

3 差押え

派遣先及び派遣元の会社の情報は依頼者がご存知でしたので、派遣元の会社に対して給与差押えの申立てを行いました。無事、差押えは成功し、毎月の給与から少しずつ返済されました。ただ、派遣社員ということもあり、毎月の回収額はそれほど多くなく、全額回収までには数年かかるような状況でした。

 

4 退職

相手方は派遣先の会社に住み込みで働いていたのですが、その派遣先及び派遣元との契約も解除してしまい、当然ながら給与が支払われなくなりました。

定期的に住民票の調査も行いましたが、判決時の住所から変更はなく、勤務先どころか住んでいるところもまったく分からなくなりました。

 

5 SNSでの発見、そして全額回収

上記から約2年後、とある会社の広報として実名でインスタグラムにて会社の情報を発信しているのが発見されました。相手方の写真も載っており、ほぼ相手方に間違いないと思われる状況であり、いろいろと調べてみると派遣という形態はとっていないようでしたので、雇用形態は別としても当該会社に直接雇用されていることが分かりました。

そこで、当該会社の給与差押えの申立てをしたところ、無事成功しました。差し押さえた当初はアルバイトだったようですが、差押え後もしっかり仕事をこなされていたようで、その後に正社員に登用さえ毎月の支払額も多くなりました。

それから約1年後に無事全額回収となりました。

 

 

上記のとおり、給与差押えの場合は退職しない限り定期的に回収できるため、回収可能性が高い手続です。ただ、いったん退職されてしまうと次の職場を発見するのが難しいのですが、今回は偶然見つけることができてラッキーな事案でした。

また、給与の差押えを契機として退職させられてしまうこともあるのですが、上記のとおり退職どころか正社員に登用されていたので、相手方の人生を壊してしまうこともなく、こちらとしても安心できました。

 

 

以上、SNSの情報から全額回収できた事案でした。

 

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9月 18 2021

未払い賃料を保証人から全額回収。でも今後は注意。

賃貸借契約を締結される際、最近だと家賃保証会社との契約が必須になっているところもあり、そのような場合には個人の保証人は無しで契約できるとことも多いかと思います。

一方で、昔ながらのところだと親族や知人を保証人にしてもらい、賃貸借契約を締結することもまだまだ多く存在すると思います。

 

先日、賃借人本人が支払わらず、数年分の未払い賃料の支払いを求めて賃借人本人及び保証人も合わせて訴えを提起し、最終的には保証人から数年分の未払い賃料全額を回収することができました。

従前であれば特筆すべきことは特に無いのですが、法律改正によって変わった部分もありますので、この点についてまとめたいと思います。

 

 

1 従前の契約は青天井

上記のとおり賃貸借契約を締結する際に保証人をつけてもらった場合、賃借人本人が賃料を支払わない場合は、保証人に対して全額請求することができます。また、賃料に限らず、明渡しの際の原状回復費用なども請求することができますし、賃貸借契約の中で特別な定めがない限り、金額も関係なく全額請求することができました。

また、通常は賃貸借契約は短いと1年程度、長くても4年程度になっていることが多いと思いますが、ほとんどのケースで契約期間満了後も自動的に更新するような内容になっていると思います。その場合も、特に保証人と改めて契約をしなくても、引き続き請求できるような内容になっております。

 

2 民法改正

昨年(令和2年)4月1日に民法の一部が改正され、保証人に関することについて大きく変更されました。

大きな枠組みとしては、こちらにまとめております。

→ 令和2年4月1日の民法改正について

 

また、賃貸借契約の保証に関する部分については、こちらにまとめております。

→ 賃貸借契約における保証人に関する改正

 

端的にまとめると、

根保証契約に関する保証人が保証すべき金額の上限(極度額)を定めなければならず、その定めがない場合は保証自体が無効になってしまう。

極度額を定めた場合は、極度額を超える金額は保証されない

賃借人や保証人が死亡した場合には、その時点で保証契約が終了し、その後の賃料等は保証されない。

賃貸借契約が自動的に更新される場合は、従前の保証契約は有効ですが、合意による更新(更新に当たって再度書類を作成する場合等)については、改正後の民法が適用される。

となります。

 

このうち、一番重要なのは①であり、定めが無ければ保証人自体が不存在となってしまいますので、かなり大きな問題になってしまいます。

また、④については現在契約中のすべての契約に関わってくる話ですので、すぐに問題にはならないかと思いますが、自動更新ではない場合は改正後の民法が適用されますので、更新の際に極度額を設定しなければなりません。

 

最初に記載した保証人から回収した事案については、令和2年4月以降に更新されているものの更新に当たって特に書面を交わしておらず自動更新だったため、保証人に対して数年分の未払い賃料を請求することができました

このように、更新によって保証人に対して請求できなくなる可能性もありますので、この点は十分確認をしていただき、お取引のある管理会社や仲介会社にご確認いただいた方が良いと思います。

 

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8月 06 2021

相手が偽名だったケースで全額回収

先日、相手が偽名を使っていた事件について、無事全額回収できました。

もちろん、すべての事件で回収できるというものではありませんが、このような回収もあるということでまとめたいと思います。

ただし、実際の事件の特定を防ぐために、下記の内容にはフィクションが入っております。

 

 

1 前提

ネットで知り合った女性(A子さん)に、病院の治療費や両親の葬儀費用、生活費などの名目でお金を貸していました。ただ、A子さんは過去に債務整理を行っていて銀行預金が持てなくなっていることから、姉であるB子さんの名義の口座に送金してほしいとのことで、依頼者はB子さん名義の口座に送金していました。

また、A子さんの自宅の住所を聞いており、亡くなった両親名義の自宅になっているとのことでした。

その後、返済期日になっても返済されないため、話し合いのために会う約束をしても、子どもの病気だったり、急な仕事だったりで、直前にドタキャンされてばかりで、返済期日経過後には一度もA子さんと会えていませんでした。

 

2 当方で執った手続

(1)A子さんの住所の調査

A子さんのお名前と住所で住民票の調査を行いましたが、存在しませんでした。そこで、B子さんのお名前で住所の調査をしたところ、住民票を取得することができました

 

(2)自宅への訪問

B子さんの住所は確定しましたので、B子さんの自宅を訪ねてみました。すると、B子さんは不在だったものの年配の方が対応され、B子さんは外出していてすぐには戻ってこない旨の回答がありましたので、少なくともB子さんがここに住んでいることは分かりました。また、対応された方はB子さんの母親でした。

さらに、A子さんについても質問してみましたが、そのような人は知らないとの回答でした。

とりあえずは事情を知っているであろうB子さんと話をしてみないと始まらないので、私の名刺をB子さんの母親に渡し、できればご連絡をいただきたい旨をお伝えいただくこととなりました。

そもそも「債務整理を行っているため銀行口座を持てない」との言い訳があったようですが、実際にはそのようなことはなく債務整理をしていても口座の開設は可能ですし、「亡くなった両親名義の自宅に住んでいる」とのことでしたが、実際にはB子さんの母親が対応されていましたので、A子さんはかなりの嘘をついており、A子さんの姉とされているB子さんが実はA子さん本人ではないか、つまり「A子」というのはB子さんの偽名でないか、との疑いが強くなりました。

 

(3)B子さんからの連絡

その後、B子さんから当事務所に対して、連絡がありました。当方としては直球で「A子さんというのはB子さんあなたではありませんか?」と確認したところ、意外にもその事実をすんなり認めました。

 

(4)分割弁済の和解

全額一括での返済は難しいとのことで、分割弁済の和解をすることとなりました。また、A子さんなのかB子さんなのかも確定しておかなければなりませんので、直接お会いして免許証などを確認し、さらに家族構成や勤務先等を聞いたうえで和解書にご署名等をいただくこととなり、実際に確認したうえで和解しました。

 

(5)和解の不履行及び法的手続

残念ながら一度も和解に基づく返済をしていただくことができず、訴訟を行いましたが一切対応されることなく勝訴となりました。

その後、勤務先の情報を得ていたため、給与を差し押さえるための強制執行の申立書を当方で作成して提出したところ、無事給与の差押えができました。

給与の差押えは、いわゆる手取り給与の25%しか回収できませんので、満額回収するのに3年近くかかりましたが、先日無事全額を回収することができました。

 

今回は、「A子」という名前は偽名であったものの、実際の住所は本当であったことや、姉の名前と言っていた「B子」が実際はA子さんの本名だったため人物の特定ができましたが、虚偽の住所や名前だった場合には回収は難しかったと思います。

 

以上、相手方が偽名だった場合の事案でした。

 

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6月 03 2021

勤務先の同僚への請求

「以前同僚だった人にお金を貸したが、約束の日には返してもらえず、相手方が転勤になってからは連絡も取れない」というご相談から始まりました。

 

ご相談いただく内容の中に、同僚への貸金というのは結構あるものの、「会社に迷惑を掛けたくない」、「大事にしたくない」等の理由で実際に手続をされないケースもあり、また、同僚であるがゆえに借用書などの証拠がないケースも多いです。

さらに、それほど多額の貸金ではないことも多く、費用倒れとまではいかないものの法的手続きを行うとあまりメリットがないケースもあります。

 

上記のご相談に関しては、同じ会社ではあるもののすでに転勤しているため職場では会うことが無いため人間関係的にはまったく問題ありませんでした。加えて、借用書を取っており、最大の良かった点としてはともに大きな会社にお勤めだったため任意での回収ができなくても、最終的には給与を差押えて回収できる見込みが高いものでした。

ただ、貸金の額があまり大きくなかったため、費用対効果が低い旨の説明をさせていただきましたが、「お金ではなく、逃げたことが許せない。最悪赤字になっても構わない。」ということでしたので、最終的には強制執行まで行うことを前提に手続を開始いたしました。

 

こちらについては、次のような流れで解決しております。なお、事件の特定を防ぐため、一定程度のフィクションが入っています。

 

 

1 住所の調査及び督促の通知

これは全件に共通することですが、通知書を送付する前に住所の確認を行い、その住所宛に督促に関する通知書を発送します。その通知書の中には、「〇月〇日までに支払いがない場合は法的手続きを執る」旨の記載がされており、それまでに連絡が来るケースもたくさんあります。

ただ、本件に関しては期限までに連絡がなく、相手方が遠方だったため訴訟を提起しました。

 

2 訴訟及び判決

証拠書類として借用書がありましたので反論されても十分勝訴できる内容でしたが、相手方は裁判所の呼び出しもすべて無視しており、すぐに勝訴判決が出ました。

 

3 強制執行の申立て

上記判決には仮執行宣言が付されていたため、判決の確定を待つことなく給与を差し押さえる旨の強制執行の申立てを行いました。

 

4 競合

給与の差押えをしたのが、1人であれば手取り給与の25%を毎月支払ってもらうことができます。

しかし、2人以上が差し押さえた場合、債権額に応じて配当を受けることになります。この複数名が差し押さえている状況を「競合」と言います。

今回の相手方は自動車ローンなども滞納していたようで、差押えが競合してしまいました。これにより、数か月に一度の割合で配当を受けることになります。

 

5 全額の回収

実は、上記の手続開始は平成時代に始まったものでしたが、何度かの配当を経て最終的には回収することができました。

 

当初のスタートは「お金ではなく、逃げたことが許せない。最悪赤字になっても構わない。」ということで、費用対効果は度外視で手続を進めさせていただきましたが、当事務所の報酬等をいただいても、貸金の半分程度はお手元に返ってきています。逆に言えば、手続をしても半分しか返ってきていないということですので、果たしてこれで良かったのかは分かりませんが、何はともあれ赤字になることなく手続が終えられて良かったです。

 

今回のポイントは、

①同僚とは言え、転勤により人間関係を気にする必要が無かった。

②借用書があった。

③大手企業にお勤めだったため、強制執行での回収可能性が高かった。

の3点にあると思います。もちろん、これらの条件を満たしていなくても回収できないことはありませんが、特に②と③は他のご依頼においても重要です。

 

以上、勤務先の同僚への貸金請求についてでした。

 

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5月 27 2021

駐車場代の滞納で不動産を失う…

先日、駐車場の滞納による、賃料の回収及び明渡し手続が完了いたしました。

約1年に渡る手続きとなりましたが満額以上の回収ができ、最高の結果になったと思います。すべてのご依頼がこのように上手く行くわけではありませんが、こういうケースもあるということで記載してみたいと思います。ただし、事件の特定を防ぐため、フィクションも入っています。

 

 

1 未払い賃料の請求及び明渡の催告

 

賃貸借契約に限った手続ではありませんが、賃料未払いを理由として賃貸借契約を解除するためには、未払い賃料の請求及び支払いがない場合は契約を解除する旨の催告をする必要があります(民法541条)。

さらに、賃貸借契約における特殊事情として、一般的には1か月分の延滞では解除はできず、最低でも3か月以上は滞納していないと解除は難しいとされています。

詳細はこちら → 賃料未払いの場合の解除の基準

 

今回は、3か月どころか年単位で延滞していたため、この点はまったく問題ありませんでした。

 

2 訴訟提起及び判決

催告をしたものの反応は無かったため訴訟を提起しました。さらに、相手方は裁判所の呼び出しに応じることは無く裁判を欠席したためすぐに勝訴判決が出ました。

なお、賃貸借契約書に、「契約解除後の賃料相当損害金は通常の賃料の2倍になる」旨の規定があり、こちらも認められました。つまり、賃料が仮に5万円だった場合に、契約解除後も明け渡しをしない場合は毎月10万円を請求できることになります。

 

3 明渡しの強制執行

住居の明渡しに関する強制執行は、生活の本拠を強制的に奪うことになるため慎重に進められるのですが、今回は駐車場の明渡しであったため初回の期日で明渡しが完了しました(ただし、一定期間に限り自動車を取りに来た場合は引き渡せるよう保管をしました。)。

駐車してあった自動車は数年前に車検が切れており、執行官からは無価値と判断されたため、保管期間経過後はこちらで処分して良いこととなりました。

自動車の処分については無料で引き取ってくれる業者さんがいるため、こちらについては費用を気にする必要はあまりなく、裁判所に納める強制執行の費用の数万円だけで済むこととなります。

 

4 執行費用額確定処分

あまり大きな金額ではありませんが、それでも数万円の費用がかかるため、自動車の明渡しに関する費用を確定するための手続を行います。これをしておくと、相手方の財産を差し押さえたときに、明渡しの強制執行に関する費用も回収することができます

 

5 不動産競売の申立て

実は訴訟を行っている時点で、相手方には相続で取得した不動産があることを突き止めていました。また、税金の滞納による差し押さえが入っており、すぐには売却されないであろうこともわかっていました。

これを受けて、知り合いの任意売却等を行う不動産業者に相談したところ、税金の滞納分を差し引いても全額回収できる可能性が極めて高いということで不動産競売の申立てを行いました。

不動産競売は、申し立てをする時点で70万円以上の費用を立て替える必要がありますし、申し立てをしてから回収できるまでに半年以上の時間がかかってしまいますが、資産価値さえあればかなり高い確率で回収できるため、不動産を見つけたときはすぐに依頼者に連絡しました。また、すべてではないものの70万円以上の費用も大部分は回収できますので、実質的な費用負担はそれほど大きくありません。

 

6 開札直前での任意売却

不動産競売の手続が着々と進んでおり、すでに入札も始まっていました。あと数日で開札というタイミングで、とある不動産業者が買い取り、全額を支払うので差し押さえを取り下げてほしいとの連絡がありました。これを受けて、上記のとおりの裁判所に納めた費用、明渡しの強制執行の費用、滞納していた賃料、さらには解除から明渡しまでの2倍の賃料相当損害金に至るまで完全に回収し、競売は取り下げました

 

 

当初は、未払いの賃料の回収はかなり難しいということで手続が始まっており、数十万円の赤字になることを想定してスタートしたのですが、賃料どころか賃料相当損害金まで回収できたことによって、当事務所の費用を控除しても80万円以上のお金が手元に入りましたので手続としては大成功だったと思います。

ところで、駐車場の賃料となると通常のアパートやマンションと比べるとそれほど大きな金額ではありませんので、滞納が年単位になったとしても100万円単位にはなりません。そんな金額なのに、相手方はなぜ不動産を失うまで放置していたのか今でも謎のままです。

 

最後に、訴訟手続や相手方との交渉は司法書士の代理権の範囲内ですが、明渡しの強制執行や不動産競売の申立てについては書類作成のみでの関与となります。このうち、明渡しについては私は代理人ではありませんので、賃貸人(依頼者)の方に立ち会っていただく必要がありますが、不動産競売は申立てをしてしまえばあとは裁判所が手続を進めてくれるので書類作成だけでも特段不都合はありません。

 

以上、未払い賃料の回収についてでした。

 

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