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2013年7月

7月 30 2013

法的手続あれこれ

先日の管理費滞納の記事にも記載しましたが,一概に法的手続と言ってもいくつも種類があるので,まとめておきたいと思います。

ただ,ご相談いただいた場合にもちゃんと説明させていただき,話し合いのうえで最終的な手続を決めていきますので下記についてはまったくもってご理解されていなくても大丈夫です。

 

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【民事調停】

よくテレビにあるような法廷で互いが主張をし,最終的に裁判官が判断(判決)するのではなく,調停委員という中立の立場の方に間に入ってもらい話し合いで解決する手続きです。

話し合い自体は可能だけど,最終的には合意には至っていないような場合や約束を破った場合に強制執行ができるような強制力を持たせるために調停を利用します。

もっとも,調停の場合,合意した内容については強制力があるものの,あくまで話し合いであるためまとまらない可能性もあります(一般的には調停でまとまるのは6割程度と言われています)。また,相手が出頭しなくても実質的なペナルティはないため,そもそも話し合いの土台に乗らないことすらあります。さらに,通常の訴訟手続きにおいても,相手が出廷している場合は,そこで和解協議をすることもできますので,調停にしなくても話し合いは十分可能です。

したがって,正直なところあまり調停は利用していません。

 

・メリット

話し合いであるため,訴訟手続きと比べ,穏便に進めることができる。

訴訟手続と比べると費用が安い。

合意した内容を破った場合には強制執行をすることができる。

 

・デメリット

相手が話し合いに応じないと結局は訴訟をしなければならない。

話し合いのテーブルに着くことの強制はできない。

 

 

【通常訴訟】

いわゆる裁判と言えば,この手続きのことを指しています。

まずは,相手(被告)を訴え,こちら側(原告)の請求に対して,納得いかない部分があればそれに対する反論の書面や証拠を提出してもらい,さらに原告としてもさらなる反論があれば反論の書面や証拠を出す・・・ということを繰り返し,最終的には判決によって決着が着けることになります。

 

・メリット

お互いが主張をし尽くし,最終的には最高裁まで争うことができますので,双方納得いく解決を図ることができます。

・デメリット

上記のとおり,最高裁まで争うことができるということを裏返せば,それだけ時間がかかる可能性があります。仮に1審だけで解決できたとしても半年程度はかかると思います。

 

とはいえ,こちらが原則的な手続きですので,件数としては通常訴訟が一番多いですね。 

 

【少額訴訟】

大きな枠組みとしては,通常の訴訟手続と同じですが,60万円以下の金銭請求に限り(立ち退きの請求などはできません),通常の訴訟よりも簡略化された手続きで進んでいきます。特徴的な部分は下記の通りです。

原則として1回で結審し,その場で判決される。→迅速に解決できます。

判決に不服があっても控訴できない。→迅速に解決できます。

ということで,比較的少額の金銭債権について迅速に解決したい場合に適している手続きとなります。

 

・メリット

上記の通り迅速に解決できる。

・デメリット

①判決に不服があっても控訴できない

※一応,控訴ではなく異議を出すことはできますが,異議審も同じ裁判官であることが多いため結論が大きく変わる可能性は低いと思います。

②勝訴であっても,裁判所の判断によっては勝手に分割払い等にされてしまうことがある

③少額訴訟での審理を拒否された場合は通常訴訟に移行するため,その時間が無駄になる可能性がある。

④年間10回しか少額訴訟はできない。

⑤60万円以上の債権回収には使えない。

 

数としてはデメリットの方が多いようですが,実際に問題になるのは③くらいであり,これも少し時間がかかるだけですので,60万円以下であれば十分使える手続きだと思います。

 

 

【支払督促】

これまでの手続きと異なり,実際に裁判をするわけではなく,裁判所から相手に対して請求書を一方的に送り付ける手続きです。したがって,何もなければ法廷に行くことはありません。

相手が一切反論をしてこないようであれば,この手続きが一番迅速です。

 

・メリット

①相手が反論しなければ一番迅速に手続きを進められる。

②実費が訴訟よりも安い(4割引程度)

 

・デメリット

①相手が異議を出してきた場合,通常の訴訟になるため時間がかかる可能性がある。そして,裁判所から送られてくる書面では簡単に異議が出せるようになっているため,異議を出される可能性が高い

相手の住所地を管轄する裁判所で手続きをしなければならないため,相手が遠方に住んでいる場合は基本的には使えない。

③公示送達が使えない。

④相手と一度も話さないまま進むこともあるので,和解による解決が難しい

⑤既判力がないため,抜本的な解決にならない可能性がある。

 

支払督促は相手との和解の可能性が低いため,実際に当事務所で支払督促を行うことは多くありません。

その理由としては,まず管轄が相手の住所地を管轄する裁判所でやらなければならず(民事訴訟法383条),かつ,異議を出されて通常訴訟になる可能性が高いため,以降の裁判手続きについては,すべて相手の住所地を管轄する裁判所まで行かなければなりません(通常訴訟や少額訴訟はこちらの住所地を管轄する裁判所で進めることができます(民事訴訟法5条1号民法484条)。)ので,相手が遠方の場合は移動が大変になります。

また,判決や強制執行による解決よりも和解による解決の方が現実的な回収可能性は上がりますのでできる限り和解での解決が良いのですが,異議が出ずに支払督促が進んでしまった場合は和解しようにも話し合いの機会がありません。もちろん,和解できなくても差し押さえて回収できるような財産が把握できていれば良いのですが,そのようなケースは多くありません。

最後に,支払督促には既判力がないため,執行の時点で改めて請求異議訴訟で争われてしまう可能性があります。

※既判力とは,簡単に言えば一度解決した事件の蒸し返しを許さないものであり,判決などで一度結論が出た場合は同じ請求等について改めて訴訟を行うことはできませんが,支払督促の場合は同じ請求について改めて訴訟等で争うことが許されています。

したがって,支払督促は,異議が出る可能性が低いが,差し押さえる財産はバッチリあります,というような特殊な状況でないとなかなか使えない手続であり,それ以外で使うとすれば,相手の財産はわからないけど反論もしてこないような場合に,時効の中断だけはさせたいというようなときに使うことになります。

 

以上から,当事務所で一番多いのが通常訴訟,次に少額訴訟の順になります。とはいえ,本来は法的手続の前の話し合いで解決できるのが一番良い解決ですね。


7月 29 2013

滞納管理費の請求実例②

前回の続きです。

 

(3)訴訟提起

少額訴訟を選択し,翌日訴状を提出しました。その後裁判所より期日の連絡があり,提訴日から約1か月後に裁判の期日が入りました。

 

実は,個人の方が相手の訴訟の場合,この後に問題が起こることがあります。それが,「送達」です。

 

送達とは,簡単に言うと,裁判関係書類を相手に届けることを言いますが,これがうまくいかないケースが多いこと多いこと。

例えば,留守にしていてたまたま受け取れなかったという方もいれば,故意に受け取りを拒否する方もいますし,もっと言えば,知らぬ間に転居していて届かないということもあります。裁判は必ず相手に訴状等が送達されていないと進められないことになっていますので,送達というのは裁判を行う上で極めて重要な問題です。

ただ,今回に関しては,それまで内容証明郵便など,ちゃんと届いていたのでこの点は心配していませんでしたし,実際に問題なく送達されました。

 

そして,裁判当日を迎えます。それまでに,何回分割程度であれば和解しても良いという話し合いもしていましたので,出頭さえしてくれれば,十分和解できるだろうと考えていましたが,なんと出頭しませんでした・・・。

相手が反論の書面を出していれば結論はわかりませんが,少なくとも裁判書類がちゃんと送達されており,かつ,反論の書面を提出せず,かつ,出頭しない場合は,すべての言い分を認めたこととなってしまいます(擬制自白)。これにより,まず間違いなく勝訴判決が出ます。仮に反論の書面が提出されていたとしても,管理費等が未払いなのは間違いないので結論は変わらなかったと思います。

 

ということで,即日判決となり勝訴となりました。

キャプチャ

 

 

(4)最終通告

さて,いよいよ強制執行が現実味を帯びてきました。

出頭してさえくれれば穏便に(とは言っても裁判はしていますが)解決することができたのですが,裁判所の呼び出しすら無視となると,正直なところ和解は厳しいかもしれません。ただ,それでも和解の希望は捨てたくなかったので,管理会社及び当方から相手に対し最終通告書を送付しました。

 

その内容は,

 

「管理費等の支払いがない場合は強制的に家を売却して退去してもらいますよ。」

 

という内容です。

 

というのは,

調査をした結果,勤務先の特定ができなかった

預金口座自体はいくつか判明したが,現実問題として預金がたくさんあるとは思えない

仮に,今回の滞納分を支払ってもらったとしても,また滞納する可能性が高いので,正直なところ管理組合としてもAさんに退去してほしいと思っている。

現在のマンションの市場価格は3000万円前後であり,登記簿上の負担は固定資産税の滞納分のみ(おそらく200万円程度)であるため,競売費用を立て替えても十分回収は可能である。

との理由によるものです。

できれば和解したかったのですが,残念ながら最終通告書についても回答はありませんでした。

 

 したがって,不動産競売の手続に移ることとなりました。

 

 

(5)強制執行

不動産競売になった場合,少なくとも今回の場合は余剰価値がたっぷりあったことから100%回収できることに疑いの余地はありませんでしたので,給与や預金の差し押さえと比べて回収可能性が高いのがメリットです。

一方,名古屋地裁の場合,申立費用は予納金として70万円以上の費用をまずは立て替えなければならないという点,及び競売が終わるまで1年前後の時間がかかるというのがデメリットです。

もっとも,申立てさえしてしまえば,あとは裁判所の方ですべて進めてくれるため,待っていれば勝手に終わるというのもメリットかもしれません。唯一やることとしては,競売が終わるころにその時点の遅延損害金を計算して債権計算書を提出するくらいですかね。

 

(6)回収

最終的には申立てをしてから約1年後,裁判所から立て替えた約70万円等も含めて銀行振り込みがあり,訴訟をした時点での滞納管理費は無事全額回収となりました。また,訴訟以降の管理費等についても,競売によって落札した新所有者が全額支払ってくれましたので,管理組合としては滞納開始から競売終了時点までの管理費等は全額回収したことになります(滞納管理費等は,所有者が変わった場合でも新所有者に請求できることになっています(区分所有法8条,7条1項))。

 

正直なところ,私には理解しがたいこともありました。

というのは,Aさんが話し合いに応じてくれればAさんはマンションを失わずに済みましたし,仮にマンションを売却するにしても競売ではなく普通に不動産業者さんを通して売却した方が手元に残る金額は多かったからです。何より,追われるように出ていくことも無かったはずです。単純に損得では理解できない考えや悩みなどがあったのかもしれません。

なお,そのマンションはいったん競売専門の不動産業者が落札し,1か月ほどかけてリフォームして販売されていますが,まだ新所有者は決まっていないようです。

 

140万円以下の滞納管理費の回収は名古屋債権回収相談室へご相談ください。


7月 26 2013

滞納管理費の請求実例①

とあるマンションの管理会社さんより管理費の回収に関するご相談がありました。

その滞納されている方(以下,「Aさん」とします。)は,なんと管理組合の理事という立場にありながら,ご相談に来られた時点ですでに半年程度滞納していました。ただし,Aさんからクレームなどは無かったようなので,何らかの不満があって支払っていないということではなさそうだけど,経済的な事情等,なぜ支払ってもらえないのか理由はわからないとのことでした。また,自宅電話はなく,携帯電話の番号もわからないとのことでした。

 

(1)管理会社さんの行動

当事務所にご相談に来られる前に,まずは管理会社さんの方で,Aさんの自宅ポストに督促の手紙を入れたけど返事が無く,次に内容証明で督促状を送付したもののこれについても完全無視の状況でした。ただ,毎朝同じような時間に出かけられており,帰りも同じような時間に戻られるとのことでしたので,病床に伏せているわけではなく,ちゃんとどこかにお勤めされていると思われました。

 

 

(2)当事務所の行動

 

①登記簿の調査

何はともあれ,まず登記簿の調査を行います。というのは,住宅ローンの返済に困り銀行の差し押さえが入っている可能性がありますし,場合によっては消費者金融の担保に入っていることもあるため,ある程度登記簿を見るだけでもその方の経済事情がわかるからです。

 

調べた結果,消費者金融の担保にはなっていませんでしたし,それどころかそもそも購入時点で住宅ローンも組んでいないことがわかりました。また,購入された時期はマンションの建築と同時でした。つまり,新築のマンションを現金(恐らく4000~5000万円程度)で購入されているということですので,少なくとも購入時点ではかなりお金をお持ちの方だったということがわかります。

ところが,数年前にマンション所在地の役所の差し押さえが入っていました。これにより,まず間違いなく固定資産税を滞納していることがわかります。ただ,かなり前に差し押さえが入っているにも関わらず,公売(裁判所で言う競売のようなものです)されていないことからすると,滞納はしているものの少しずつ返済はしているのだろうということが伺えます。

 

以上から,

・マンション購入時点ではかなり現金をお持ちだった。

・数年前から,固定資産税を滞納するくらい支払いには困っているものの,少しずつは納めていけるほどの収入はあると思われる。

・特に理由があって「払わない」ということでは無いようなので,恐らく経済的事情により「払えない」と思われる。

ということがわかります。

 

②内容証明郵便の送付

お話を伺った時点で,管理会社の督促をすべて無視しているということは確信犯的に支払っていないということですので,内容証明郵便を送付しても恐らく無視される可能性の方が高いとは思いましたが,いきなり裁判というわけにもいきませんので内容証明郵便にて督促状を送付しました。人によっては,管理会社等の督促は無視するのに弁護士や司法書士が介入すると,途端に話し合いができることもあるためです。

しかし,残念ながら何の連絡もありませんでした。

 

③法的手続きの選択

この時点で管理組合の方と話し合いを行い,理事会の承認を得たうえで,法的手続きを執ることを決めました。

法的手続きとしては,

 

【通常訴訟】

通常の訴訟手続であり,一般的には2回前後の期日を経て和解や判決に至ります。通常は解決まで3~4ヶ月かかりますが控訴されるとさらに2~3ヶ月かかります。

 

【少額訴訟】

60万円以下の金銭請求に限られますが,基本的には1回の期日で解決できるため迅速な解決が期待できます。ただし,相手が異議を出すことで通常訴訟に移行されることもあります。

 

【支払督促】

裁判所に一方的に請求書を出してもらい,反論がなければ勝訴判決を取ったのと同じ効力の書面を得ることができます。一方的に請求書を送るだけなので出頭する手間もかかりません。ただし,反論があると通常訴訟に移行するため,場合によっては通常訴訟よりも時間がかかります。また,出頭しないということは話し合いもできないということなので,強制的な回収ではなく話し合いで進めたい場合には向いていません。

 

の3つが考えられます。

管理組合としては,判決を取って強制的に回収するというよりは,やはり同じマンションの住民でもあるため,可能な限り話し合いで解決したいとの希望をお持ちでした。

とすると,この時点で支払督促という選択肢は消えます。残る2つについてですが,【通常訴訟】でも【少額訴訟】でも手続的にはあまり変わりませんが,もし話し合いがまとまらなかった場合には早急に次の手続きに進みたいとのことでしたので,【少額訴訟】を選択しました。

また,それと同時に,最終的には強制執行による回収になる可能性がありますので,差し押さえが可能な財産(預金口座や勤務先など)の情報収集を始めました。

 

 

かなり長くなってしまったので,次回続きを書いていきます。


7月 25 2013

管理費の滞納は早期対応が大原則!

管理費等はマンション全体を管理するための費用ですので,分譲マンションの管理費等の滞納が発生した場合,本来であればそのマンションに居住している方全員に利害が及ぶのですが,実際に請求するのはその時点の管理組合の理事長さんたちになります。

 

また,管理組合の理事長さんなど役員の方も管理費等を滞納している方も同じマンションの住人であるため,場合によっては個人的な恨みなどは無いにも関わらずマンションの隣人同士でのトラブルになってしまう可能性がありますので,心情的になかなか強く請求することができないと思います。

しかしながら,仮に滞納が起きた場合は,絶対に滞納額が少ないうち(基本的には次の管理費等の支払いがくるまでの間)に対処すべきです。絶対にです!

 

この段階であれば単に支払いを忘れていたというだけの場合もありますし,仮にあまりお金が無い方だった場合,1ヶ月分も払えない人が2ヶ月,3ヶ月分もまとめて払えるわけがありませんので,傷口が浅いうちに対処することで,それ以上の悪化を防ぐことができるからです。端的に言えば取り立てをするということですので,双方にとって気分の良いものではなく,むしろ関係が悪化することすらあると思いますが,この時点で回収しなかった時の方がもっと事態を悪化させることになります

 

この点での大切なポイントとして,滞納している管理費等を減額することは許されません。これは,管理組合の理事という立場上,勝手に減額等をすると後に責任問題に及ぶ可能性があるのですが,それとは別に債権回収の観点から考えても,「滞納すれば減額してもらえるから,むしろ滞納した方が得じゃん。」という,おかしな状況になってしまうためです。

 

 

さて,その回収するに際してですが,以降の滞納を防ぐ1つのオススメとして,きっちりペナルティを課すということを強くお勧めします。

というのは,通常マンションの管理規約には管理費に関する項目があり,そこには「滞納した場合は○%の遅延損害金を支払う」というような条項が入っていると思います。正直なところ,金額としては大した金額ではないと思いますし,いちいち計算するのも面倒くさいと思います。しかし,きっちり遅延損害金まで回収することで,以降,遅れることの無いよう支払ってもらえる可能性が高まります。できれば,「この日に支払えば○○円,この日に支払えば○○円」というように日々遅延損害金が増えるような明細書を付けておくと,1日でも早く支払おうという気になってくれやすくなります。

 

 

この時点で回収ができない場合,単に支払い(もしくは引き落とし日までの入金)を忘れただけということではなく,何らかの理由があって払えないもしくは払わないのどちらかです。

つまり,払いたくても収入が無いため払えないという場合か何らかの不満があってあえて払わない,ということになります。

 

 

■収入等が無くて払いたくても払えない

 

①今後の目途について説明を求め,その説明に合理性があり,3か月程度で滞納の解消ができるのであれば,その旨の合意書を作ったうえで待っても良いです

 

例えば,現時点では無職だけどすでに再就職は決まっており,翌月からは給料も出る予定ということであれば,あくまで滞納は一時的な問題に過ぎないため,入る予定の給与等を聴取し今後も管理費等を支払ってもらえるということであれば待っても良いと思います。また,合意書については,正直なところ法的には合意書があっても無くても支払ってないのであれば何も変わらないのですが,単なる口約束とちゃんとした合意書を作成した場合とでは,明らかに支払い率が変わりますので作成すべきです。

 

 

②今後も収入の見込みがないということであれば,残念ですが売却等を検討すべきです。

 

住宅ローンがある方であれば,いずれ住宅ローンの滞納により差し押さえられて競売になり,最終的には落札した新所有者が管理費の滞納分も引き継ぎますのでその方に払ってもらえれば良いのですが,競売の場合だと新所有者が決まるまでに年単位の時間がかかりますので,なかなか回収できません。また,万が一,新所有者が払ってくれなければ,その方に対する督促等もしなければなりません。さらに,管理費の回収とは直接関係ありませんが,競売と普通に売買するのでは競売の方が売買金額(落札金額)が低い傾向にありますので,滞納されている方にとってもあまり良い話ではありません。

 

ところが,競売ではなく通常の売買(任意売却)であれば,管理費の滞納分もその売買の時に清算するのが普通ですので,早期に回収することができます。また,仮にオーバーローンだったとしても,住宅ローン債権者は管理費の滞納分についてはみてくれることが多いですのでやはり回収できます。さらに,オーバーローンではなくても,任意売却の方が高く売れる可能性が高いので,滞納されている方にも多くの現金が手元に残ることになります。

 

もっとも,管理費の請求に行ってお気ながら「売却してください」と言うのはなかなか難しいと思いますので,直球で売却してくださいとお伝えするのではなく「支払いに困っているようであれば,一度弁護士や司法書士に相談してみたらどうか。」とアドバイスしていただければと思います。そうすれば,相談をお受けした弁護士や司法書士が適切な方法を回答しますし,上記の状況であれば,ほとんどのケースで売却を進めると思います。

 

 

■何らかの理由により払わない

 

これはもう話を聞いたうえで解決できることは解決するための話し合いをし,不満だからといって管理費を滞納しても良いことにはならないことをしっかり説明して最終的には法的手続きに出ざるを得ないことを伝えるしかありません。

例えば,共用施設の電灯が切れているのにいつまで経っても交換しないとか,無断駐車がひどいなど,理事会として対処できることがあるのであれば早急に対応することを約束し,支払いの約束をしてもらうべきです。ただ,理事の人選が気に入らないとか,どうにもならないような場合には,それと管理費の滞納は無関係である旨を告げて,最終的には法的手続きを取らざるを得ないことを伝えることになります。

 

なお,上記(1)のように「払えない」場合では使えませんが,「払わない」場合には駐車場の解約をしてしまうのも一つの手です。自動車を所有されている方だと駐車場は必須ですので,それを嫌がり支払ってくれることもあります。

 

以上でも解決できない場合は,残念ですが法的手続に進むことになってしまいます。

 

次回は先日当事務所で進めた事例について記載していきます。


7月 22 2013

保証人になって代わりに返済した場合

友人や知人等に対してお金を貸すのではなく,保証人になってほしいと頼まれ保証人になるケースがあると思います。

 

保証人というのは,基本的にはお金を借りている本人が滞りなく返済してくれていればまったく問題はありませんが,もし,その方が遅れるような場合には債権者から保証人に対し,本人に代わって払うよう督促が来ることになります。

時効や,すでに過払いになっているなどの理由があれば別ですが,特におかしな事情がなければ,請求された保証人が支払わざるを得ません。

 

本人に代わって保証人が債権者に支払った場合,保証人は本人に対して求償権という権利を取得します。

求償権というと難しく感じてしまいますが,常識で考えて,保証人はあくまで立て替えて債権者に払っただけなので,立て替えて払った分は当然本人に請求することができるのはお分かりいただけると思います。

 

この求償権ですが,これにも時効が存在しますので,あまり長期間放置すると本人に請求できなくなってしまいますので,早めに請求する必要があります。

求償権の時効に関しては2つ注意点があります。

 

■ 通常は10年,商売関係の借入れであれば5年で時効

 

例えば,友人Aさんから「親の手術費用を銀行から借りるんだけど,保証人になってくれない?」と頼まれて保証人になった後,友人Aさんが支払わなくなり,立て替えて銀行に返済した場合,返済した日から10年間はAさんに請求することができます。

一方,友人Bさんから「飲食店を経営しているんだけど,仕入れのための資金を銀行から借りるので保証人になってくれない?」と頼まれた後,友人Bさんが支払わなくなり,立て替えて銀行に返済した場合,返済した日から5年間はAさんに請求することができます。

 

この違いは,商事債権かどうかという点にあります。簡単に言えば,商売に関するような借り入れについては商事債権といって,時効で消えるのが通常の半分の5年になってしまいます(最高裁昭和42年10月6日判決商法522条)。

したがって,商売上の借入れについて保証人にとして立て替えた場合は,急いで本人に請求しなければなりません。

 

■分割で返済した場合,その都度時効が開始し,その都度時効が完成します。

 

上記の例で,友人Aさんが支払わなくなった後,平成25年7月1日に50万円,平成25年8月1日に50万円,平成25年9月1日に100万円というように分割して支払った場合,それぞれ時効が開始し,完成します。

つまり,①の50万円については,平成35年7月1日に時効となり請求できなくなりますが,残る②と③についてはその時点では10年経過していないため請求することができます

このように立て替えて支払うごとに判断することとなります。

 

 

以上が法的な注意点ですが,正直なところそれよりも現実的に回収できるかという点が最大の問題です。

保証人が支払っているということは本人の行方がわからなくなっているということが往々にしてあります。そうすると,請求しようにもどこに請求書を送付すれば良いのかわかりません。また,仮に請求書が本人に届いたとしても借金を支払わずに逃げてしまったような人ですから,すんなり支払ってもらえるとは限りません。ただ,本人の行方が分かり,勤務先等も判明すればかなり高い確率で回収することができます。というのは,保証人になっており,かつ,本人に代わって返済していることの立証は容易にできますので,裁判をすればかなり高い確率で勝訴できます。あとは,粛々と強制執行を進めれば良いので本人が勤務先を退職しない限り毎月少しずつですが回収できます。

 

なお,本人の現在の行方については,借用書など求償債権を持っていることを証明すれば市役所や区役所などで,本人の住民票等を取得して行方を追うこともできます。もちろん,住民票がそこにあっても実際に住んでいるかどうかは別ですが・・・。

 

 

ということで,立て替えて返済した分の回収の最大のポイントは本人を探し出すということ及び本人の現在の勤務先を割り出すことだと思います。

 

現在進行中の事件だと,住民票上の現住所までは突き止めているものがあります。次のステップとして現実的にそこに住んでいるのかどうかを調査中です。

 

 

140万円以下の求償債権の回収であれば名古屋債権回収相談室へご相談下さい。


7月 18 2013

ホームページを公開いたしました。

当ホームページを公開いたしました。

 

よろしくお願い致します。


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