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7月 30 2013

法的手続あれこれ

2:53 PM 全手続共通

先日の管理費滞納の記事にも記載しましたが,一概に法的手続と言ってもいくつも種類があるので,まとめておきたいと思います。

ただ,ご相談いただいた場合にもちゃんと説明させていただき,話し合いのうえで最終的な手続を決めていきますので下記についてはまったくもってご理解されていなくても大丈夫です。

 

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【民事調停】

よくテレビにあるような法廷で互いが主張をし,最終的に裁判官が判断(判決)するのではなく,調停委員という中立の立場の方に間に入ってもらい話し合いで解決する手続きです。

話し合い自体は可能だけど,最終的には合意には至っていないような場合や約束を破った場合に強制執行ができるような強制力を持たせるために調停を利用します。

もっとも,調停の場合,合意した内容については強制力があるものの,あくまで話し合いであるためまとまらない可能性もあります(一般的には調停でまとまるのは6割程度と言われています)。また,相手が出頭しなくても実質的なペナルティはないため,そもそも話し合いの土台に乗らないことすらあります。さらに,通常の訴訟手続きにおいても,相手が出廷している場合は,そこで和解協議をすることもできますので,調停にしなくても話し合いは十分可能です。

したがって,正直なところあまり調停は利用していません。

 

・メリット

話し合いであるため,訴訟手続きと比べ,穏便に進めることができる。

訴訟手続と比べると費用が安い。

合意した内容を破った場合には強制執行をすることができる。

 

・デメリット

相手が話し合いに応じないと結局は訴訟をしなければならない。

話し合いのテーブルに着くことの強制はできない。

 

 

【通常訴訟】

いわゆる裁判と言えば,この手続きのことを指しています。

まずは,相手(被告)を訴え,こちら側(原告)の請求に対して,納得いかない部分があればそれに対する反論の書面や証拠を提出してもらい,さらに原告としてもさらなる反論があれば反論の書面や証拠を出す・・・ということを繰り返し,最終的には判決によって決着が着けることになります。

 

・メリット

お互いが主張をし尽くし,最終的には最高裁まで争うことができますので,双方納得いく解決を図ることができます。

・デメリット

上記のとおり,最高裁まで争うことができるということを裏返せば,それだけ時間がかかる可能性があります。仮に1審だけで解決できたとしても半年程度はかかると思います。

 

とはいえ,こちらが原則的な手続きですので,件数としては通常訴訟が一番多いですね。 

 

【少額訴訟】

大きな枠組みとしては,通常の訴訟手続と同じですが,60万円以下の金銭請求に限り(立ち退きの請求などはできません),通常の訴訟よりも簡略化された手続きで進んでいきます。特徴的な部分は下記の通りです。

原則として1回で結審し,その場で判決される。→迅速に解決できます。

判決に不服があっても控訴できない。→迅速に解決できます。

ということで,比較的少額の金銭債権について迅速に解決したい場合に適している手続きとなります。

 

・メリット

上記の通り迅速に解決できる。

・デメリット

①判決に不服があっても控訴できない

※一応,控訴ではなく異議を出すことはできますが,異議審も同じ裁判官であることが多いため結論が大きく変わる可能性は低いと思います。

②勝訴であっても,裁判所の判断によっては勝手に分割払い等にされてしまうことがある

③少額訴訟での審理を拒否された場合は通常訴訟に移行するため,その時間が無駄になる可能性がある。

④年間10回しか少額訴訟はできない。

⑤60万円以上の債権回収には使えない。

 

数としてはデメリットの方が多いようですが,実際に問題になるのは③くらいであり,これも少し時間がかかるだけですので,60万円以下であれば十分使える手続きだと思います。

 

 

【支払督促】

これまでの手続きと異なり,実際に裁判をするわけではなく,裁判所から相手に対して請求書を一方的に送り付ける手続きです。したがって,何もなければ法廷に行くことはありません。

相手が一切反論をしてこないようであれば,この手続きが一番迅速です。

 

・メリット

①相手が反論しなければ一番迅速に手続きを進められる。

②実費が訴訟よりも安い(4割引程度)

 

・デメリット

①相手が異議を出してきた場合,通常の訴訟になるため時間がかかる可能性がある。そして,裁判所から送られてくる書面では簡単に異議が出せるようになっているため,異議を出される可能性が高い

相手の住所地を管轄する裁判所で手続きをしなければならないため,相手が遠方に住んでいる場合は基本的には使えない。

③公示送達が使えない。

④相手と一度も話さないまま進むこともあるので,和解による解決が難しい

⑤既判力がないため,抜本的な解決にならない可能性がある。

 

支払督促は相手との和解の可能性が低いため,実際に当事務所で支払督促を行うことは多くありません。

その理由としては,まず管轄が相手の住所地を管轄する裁判所でやらなければならず(民事訴訟法383条),かつ,異議を出されて通常訴訟になる可能性が高いため,以降の裁判手続きについては,すべて相手の住所地を管轄する裁判所まで行かなければなりません(通常訴訟や少額訴訟はこちらの住所地を管轄する裁判所で進めることができます(民事訴訟法5条1号民法484条)。)ので,相手が遠方の場合は移動が大変になります。

また,判決や強制執行による解決よりも和解による解決の方が現実的な回収可能性は上がりますのでできる限り和解での解決が良いのですが,異議が出ずに支払督促が進んでしまった場合は和解しようにも話し合いの機会がありません。もちろん,和解できなくても差し押さえて回収できるような財産が把握できていれば良いのですが,そのようなケースは多くありません。

最後に,支払督促には既判力がないため,執行の時点で改めて請求異議訴訟で争われてしまう可能性があります。

※既判力とは,簡単に言えば一度解決した事件の蒸し返しを許さないものであり,判決などで一度結論が出た場合は同じ請求等について改めて訴訟を行うことはできませんが,支払督促の場合は同じ請求について改めて訴訟等で争うことが許されています。

したがって,支払督促は,異議が出る可能性が低いが,差し押さえる財産はバッチリあります,というような特殊な状況でないとなかなか使えない手続であり,それ以外で使うとすれば,相手の財産はわからないけど反論もしてこないような場合に,時効の中断だけはさせたいというようなときに使うことになります。

 

以上から,当事務所で一番多いのが通常訴訟,次に少額訴訟の順になります。とはいえ,本来は法的手続の前の話し合いで解決できるのが一番良い解決ですね。


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