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10月 11th, 2016

10月 11 2016

時効についての注意点

何度か時効についてご質問いただくのですが,誤解されていることが少なからずございましたので,これまでにいただいたご質問で誤解ところについてまとめたいと思います。

 

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消滅時効とは

各ページにも記載しているとおり,貸金や売掛金などの債権については,一定期間経つと時効によって請求ができなくなることがあります。この「一定期間」は債権の種類によって異なり,運送費だと1年,診療報酬だと3年,一般的な売掛金や家賃だと5年,その他の債権(個人間の貸金など)は10年などとなっています。

 

時効の起算点

では,この「一定期間」のスタートはいつからでしょうか。この点,時効について規定されている民法では,「権利を行使することができる時から進行する」となっています(民法166条)。

「権利を行使することができる」というのは,端的に言えば「請求できる」という意味となります。

個人間の貸し借りであれば返済日からということになりますし,診療報酬であれば通常は当該診療日からとなりますし,売掛金などで毎月の締日などがある場合は,実際に仕事をされた日ではなく締日のあとに請求書に書いてある支払期限(支払期限を定めていなければ請求日)ということになります。また,毎月発生する家賃や管理費などは,毎月の支払日にその月の分だけがスタートすることになります。

よくある誤解が,個人間の貸し借りで「お金を貸した日」とされている場合です。例えば,平成28年10月11日に100万円を貸し,3年後の平成31年10月11日に一括で返済することになっていた場合は,平成31年10月11日にならないと返済を請求できませんのでこの日までは時効は進行しません。したがって,最速でも時効が完成するのは,返済日の10年後(貸してから13年後)である平成41年10月11日ということになります。

 

時効の援用

 

これまでに何度か記載しておりますが,消滅時効は期間が満了すれば自動的に消滅するものではなく,債務者側の時効の援用が必要とされています(民法145条)。

これは,時効によって権利が消滅することを良しとしない債務者もいるため,時効によって消滅させるかどうかを債務者に決めてもらうという趣旨です。

逆に言えば,時効期間が満了していても時効の援用がされていないようであれば,請求すること自体は可能です。当事務所でも何度か時効期間が満了している債権について支払ってもらったことがあります。

 

時効の中断

 

上記の「一定期間」が満了すると権利が消滅してしまいますので,債権者としては消滅してしまわないように時効の進行を止める「中断」の手続を進めることになります。

法律では「 請求」,「差押え、仮差押え又は仮処分」,「承認」の3つの場合に中断すると規定(民法147条)されており,例外的に「催告」をし,その後に訴訟等の裁判手続を行うことで6か月だけ時効期間が伸びることになっています(民法153条)。

このうち,よくある誤解が「請求」についてです。民法には,単に「請求」としか書かれておりませんので,口頭でも請求すれば良いようにも思えますが,この「請求」は民法149条から152条までに規定された法的手続による請求だと考えられております。したがって,電話で督促をしたり,請求書を送付するだけでは147条に規定する「請求」にはならないことになります。

なお,口頭などによる請求でも153条の「催告」に該当しますので,後に法的手続による請求をすれば,6か月は時効の完成を防ぐことはできますが,これは1度だけであり定期的に請求書を送付し続けることで永遠に時効の完成を防げるわけではありません。

 

時効の利益の放棄

 

一度だけ,借用書の中に「私は時効による利益を放棄します。」という文言が書かれたものを見たことがあります。

この点,民法にはドンピシャで「時効の利益は、あらかじめ放棄することができない。」と規定されていますので,お金を借りるときや時効完成間際に消滅時効を主張しない旨の約束をしたとしても無効です(民法146条)。もちろん,無効である以上,覚書や念書といった書面を作成したとしてもダメです。

ただし,民法上禁止されているのは時効完成の放棄であり,時効完成に放棄することは自由です。だからこそ,時効完成後でも返済してもらうことがあるわけですね。

 

まとめ

以上から,よくある誤解としては,

時効がスタートするのはお金を貸した日ではなく返済日

消滅時効は,期間の経過によって自動的に消滅するのではなく,債務者の援用が必要。なので,時効完成後に返済してもらっても返済は有効。

時効中断事由の「請求」は裁判上の請求(訴訟など)をしなければならない。

④「催告」は1回だけで,繰り返し行うことで時効を中断させることはできない。

債務者が,時効完成前に時効の利益を放棄することはできない。例え,覚書や念書などが作成されていてもすべて無効です。

となります。

 

ネット上(某知恵袋)では,上記誤解に基づいて回答されているものも散見されますのでご注意ください。

 

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