8月 21 2013
一番回収できる方法は
個人間の貸金の回収や売掛金等,債権の種類に限らず,一番率が高いのは,話し合いによって「公正証書」を作成した場合です。
というのは,公正証書を作成する前提として,当然相手と何度か話し合いをすることになりますが,公正証書まで作成するような合意ができる場合,相手は払う気があるということですのでその後の回収は順調に進みます。
当事務所で過去を振り返ってみたところ,訴訟等をする前に話し合いによって公正証書の作成で解決した場合の回収率はなんと100%でした。しかも,ほとんどのケースで公正証書の作成費用に関しても相手方の負担で進めています。ただし,その代わりとして,ある程度利息を負けたりしていますけどね。
一方,訴訟を行った場合はなかなか回収するのが大変です。
もちろん,訴訟を行っても判決に至ることなく,訴訟の中で和解に至ることもあり,その場合の回収率は高いです。先日,アパートの管理会社さんからのご依頼により滞納家賃の請求訴訟を提起しましたが,相手方が出頭し,無事その中で和解が成立しました。こちらについては,現時点で滞りなく支払ってもらっています。
しかし,判決になるものについては,その後に任意に支払ってもらえる可能性は低いため,強制執行(差し押さえ)までいかなければなかなか回収できません。しかも,強制執行はやってみなければわからないという要素もありますし,費用も時間もかかりますのでやはり大変です。
もっとも,とりあえず判決さえ取っておけば,相手が自己破産等をしない限りある程度時間をかけていけば少しずつでも回収はできますので,訴訟をして損をするというケースはあまり多くは無いと思います。
やはり,まずは「話し合い」。これに勝る回収方法はありませんね。