11月 18 2013
免許(資格)更新が無いことの代償
司法書士は司法書士試験に合格するだけでなく,その後に登録することによって司法書士を名乗ることができます。
ただ,いったん登録してしまうと,その後に犯罪を犯したり,業務違反の中でも相当悪質なことを行って「業務禁止」の懲戒処分を受けない限り,登録を取り消されることはありません。もっと言えば,登録を取り消されるだけで,資格をはく奪されることはありません。
免許の更新
自動車運転免許については,通常は3年,優良ドライバーになると5年に一度更新があります。これは,一定期間内にあった道路交通法の改正について学ぶことで可能な限り最新の知識をもって運転してもらうことにあります。
また,学校の先生については,以前は更新制度はありませんでしたが,2009年より更新制度が始まり,更新しないと10年で免許が失効することになっております。
ところが,医師,弁護士,司法書士,行政書士など,多くの資格については免許に有効期限はありません。
したがって,極論を言うと,資格試験合格後,その後の知識のアップデートをしなくても資格をはく奪されることはなく,資格者として名乗ることができます(ただし,上記の通り司法書士等は試験に合格するだけではなく登録が必要です。)。
ただ,現実問題としてどの資格者がどの程度知識のアップデートをしているかなんてことは外部からはまったくわかりません。
研修制度
そこで,各資格者団体が一定回数の研修を行っており,その研修に一定程度参加しなければならないと決められていることが多いです。
司法書士に限ると,司法書士法第25条で研修を受け資質の向上を図る義務が定められており,具体的には研修の規則で年間12単位(1単位は1時間)の研修を受けなければならないとされています。さらに,この単位制度に加えて,5年に一度全員の司法書士が絶対に参加しなければならない年次研修というのもあります。
もっとも,この研修のうち年間12単位について取得しなかったとしても特に罰則があるわけでもなく資格がはく奪されるわけでもありません。
そこで,愛知県司法書士会独自の制度として,愛知県司法書士会のHPで単位を取得しているかどうかを公表しており,この制度は昨年度から始まっております。
この研修を受けているかどうかは,各会員のページを見ると一番下に履修状況の欄があり,ここに「-」が入っているとその年度の単位を取得していないこととなりますので,どの司法書士に依頼するかを判断する際の一つの目安になっています。
ちなみに,私のページはこんな感じです。
なお,履修状況のうち平成25年度が「-」となっておりますが,まだ平成25年度は終わっていないため,全員が「-」となっております。
一昨日の土曜日に4単位を取得し,無事平成25年度は12単位を取得することができましたので,とりあえず平成25年度も「済」が記載されることになりました。
さらに,日曜日は5年に一度の年次研修もあり,13時から18時までの長丁場の研修を終えてきました。
このような司法書士会の研修だけでは全然追いつけないので各自で研鑽を積む必要がありますが,可能な限り研修には参加していきたいと思っています。
しかし,この土日で9時間の研修を受けたわけで,さすがに疲れました・・・。