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2月 19 2019

離婚に伴う慰謝料請求(最高裁判決)

本日,債権回収に関する最高裁判決が出たので,簡単にまとめておきたいと思います。

なお,当事務所では,離婚に伴う慰謝料請求などの不法行為に基づく損害賠償請求に関する債権回収は行っておりませんので,そのようなご相談をいただいた際にはその分野に長けている弁護士さんを紹介させていただきます。

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前提事情

 

・甲さん(夫)は,Aさん(妻)と婚姻し,2人の子どもをもうけました。

・Aさんは,とある会社に入社し,その会社でBさん(浮気相手)と親密な関係になりました。

・約1年後,上記の事情を甲さんは知りましたが,すでに上記の関係は解消されており,甲さんとAさんは離婚することなく夫婦関係を継続していましたのでAさんとBさんには慰謝料の請求はしませんでした

・その約4年後,Aさんは甲さんと別れることを決意し,離婚調停が行われた結果,甲さんとAさんは離婚しました。

・甲さんは,Bさんに対して離婚に伴う慰謝料の支払いを求める訴えを提起しました。

・地裁及び高裁は甲さんの主張を認めてBさんに対して支払うよう判決を出しましたが,それを不服としてBさんが上告しました。

 

前提知識

1 慰謝料の種類

一口に離婚に伴う慰謝料といっても,実は2つの慰謝料があります。

(1)離婚自体慰謝料

離婚によって,配偶者(夫や妻)という立場を失うことになってしまうことに対する慰謝料です。離婚しなければ当然この慰謝料は発生しません。

ですので,浮気した夫に対して慰謝料を請求したいけど離婚はしないという場合,離婚していない訳ですからこの離婚自体慰謝料は請求できないことになります。

また,この離婚自体慰謝料を第三者に請求できるかどうかについては,いろんな考え方があったわけですが,地裁と高裁は請求できると考えており,本日この点についての最高裁判決が出ました

 

(2)離婚原因慰謝料

離婚の原因を作った人に対して請求できる慰謝料です。一番わかりやすいのが浮気ですが,それ以外にもDVだったり,性交渉の不存在だったりします。

これは必ずしも離婚することが必要なのではありませんので,浮気した夫に対して慰謝料を請求したいけど離婚はしないという場合であっても請求できますし,配偶者が第三者とともに原因を作っている場合は当該第三者(例えば浮気相手)に対しても請求できます

 

2 消滅時効

離婚に伴う慰謝料は,不法行為に基づく損害賠償請求ですので,被害者(浮気されたり,暴力を受けた配偶者)がその加害者や被害の事実を知ってから3年間またはその事実があってから20年間が経過すると時効により消滅してしまい請求できなくなってしまいます民法724条)。

したがって,上記の離婚自体慰謝料については離婚のときから3年間,離婚原因慰謝料は浮気の事実や浮気相手を知ってから3年間経過後には慰謝料は請求できなくなってしまいます。

 

最高裁判決

さて,これを受けて最高裁は,ざっくりというと以下のとおり判示しました(ただし,私の解釈ですので誤っている可能性もあります。)。

最高裁サイト

判決全文(PDF)

 

離婚原因慰謝料(不貞行為による慰謝料)については,当然ながら浮気相手にも請求できる

・一方で,離婚にするかどうかは当該夫婦の間で決められるべき事柄であって夫婦にも様々な事情があるのだから,浮気相手が直ちに当該夫婦を離婚させたことを理由とする不法行為責任(離婚自体慰謝料)を負うことはない

・もっとも,例外的に浮気相手が配偶者と浮気するだけでなく,夫婦を離婚させることを意図してその婚姻関係に対する不当な干渉をするなどして当該夫婦を離婚させたと評価できるような特段の事情があれば第三者も離婚自体慰謝料を負うことはある。

・本件では,AさんとBさんの浮気が発覚した時点ではすでに浮気関係は解消されており,Bさんが甲さんとAさんを敢えて離婚させたような事情は無い。

・よって,Bさんは甲さんに対して慰謝料を支払う必要は無い。

 

大事なところ

本判決では,浮気相手については,離婚自体慰謝料については原則として支払う必要は無いと言っているだけで,離婚原因慰謝料(不貞行為による慰謝料)については当然支払義務はあります。ただ,本件においては,甲さんがAさんとBさんの浮気を知ってから4年後に離婚しているため,「浮気の事実と浮気相手を知ってから3年」が経過していることから,消滅時効により請求できないだけです。

決して,浮気の慰謝料について,浮気相手が支払わなくても良いという判決ではありませんのでご注意ください。

この点,浮気しておいて結局支払わなくても良いのかと思われる方も多いと思いますが,もし離婚自体慰謝料を第三者に請求できるとなると,離婚自体慰謝料の消滅時効の起算点は離婚のときですから,仮に20歳のときに浮気をしたもののすぐに解消したが80歳の時に離婚したような場合,浮気相手は一度の浮気で60年前の責任を取らされることになってしまい,殺人の慰謝料ですら最長20年で時効(除斥期間)になってしまうことと比較すると責任が重すぎてしまいます

繰り返しとなりますが,離婚原因慰謝料は第三者にも請求できるわけですから,こちらで解決していただければ良いのではないかと思います。

 

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